ブラックフライアーズ駅

ロンドン・ブラックフライアーズ駅：ロンドン中心部の交通ハブ

ロンドン・ブラックフライアーズ駅は、ロンドン中心部のシティ・オブ・ロンドンに位置する、地下鉄とナショナルレール（国鉄）の両方が利用できる主要な鉄道駅です。ニュー・ブリッジ・ストリートとクイーン・ヴィクトリア・ストリートの合流点、ブラックフライアーズ橋のすぐそばという好立地も魅力です。ロンドン交通圏のゾーン1に属し、市内中心部へのアクセスが非常に容易です。

ナショナルレール

ナショナルレールのブラックフライアーズ駅は、2本の頭端式ホームと2本の通過式ホームから構成されています。通過式ホームは、ゴヴィア・テムズリンク・レールウェイが運行する「テムズリンク」系統の列車の発着に使用されています。テムズリンクはロンドンを南北に貫く路線で、北はベッドフォード、ピーターバラ、ケンブリッジといった都市と、南はロンドン・ブリッジ駅方面（ブライトンなど沿岸部）とエレファント＆キャッスル駅方面（サットン周辺など南西部）へと接続しています。頭端式ホームは、主に平日のピーク時間帯にサウスイースタンが運行する列車の折り返し運転に使用されています。

この駅の歴史は古く、1886年5月10日、ロンドン・チャタム・アンド・ドーヴァー鉄道（LC&DR）によって「セント・ポールズ駅」として開業しました。これは、テムズ川を渡るセント・ポールズ鉄道橋（現在のブラックフライアーズ鉄道橋）の完成に合わせたものです。その後、1937年2月1日に「ブラックフライアーズ駅」と改称されました。初代のブラックフライアーズ鉄道橋は老朽化のため、1985年に橋のデッキが撤去されていますが、駅舎は1970年代に地下鉄駅と一体的に建て替えられ、1977年11月30日に再開業しました。現在の駅舎は4本の線路を持ち、本線は12両編成、頭端式ホームは8両編成に対応しています。

ロンドン地下鉄

地下鉄のブラックフライアーズ駅は、サークル線とディストリクト線の列車が発着します。両路線は同じ線路とホームを共有しています。地下鉄駅はナショナルレール駅よりも早く、1870年5月30日、メトロポリタン・ディストリクト鉄道（MDR、現在のディストリクト線）のウェストミンスター駅からの延伸区間として開業しました。その後、1871年7月3日にはマンション・ハウス駅まで延伸、さらに様々な路線との相互直通運転も行われていました。1949年には、メトロポリタン線の一部であったインナー・サークル系統が「サークル線」として独立しました。

ウォータールー＆シティ線との接続計画

ブラックフライアーズ駅の下を走るウォータールー＆シティ線との乗換駅建設計画もありましたが、英国運輸省は「重要な輸送上の便益はない」として、計画は実現していません。

駅周辺環境

ブラックフライアーズ駅はテムズ川の北岸に位置し、ブラックフライアーズ橋とロンドン・リバー・サービスのブラックフライアーズ桟橋に隣接しています。テムズリンク路線のホームはブラックフライアーズ鉄道橋の上にまで伸びており、対岸にはかつてブラックフライアーズ・ブリッジ駅が存在していました。

隣の駅

ナショナルレール（テムズリンク）

シティ・テムズリンク駅
ロンドン・ブリッジ駅
エレファント＆キャッスル駅

ロンドン地下鉄（サークル線、ディストリクト線）

テンプル駅
* マンション・ハウス駅


ブラックフライアーズ駅は、歴史と近代的な設備が融合した、ロンドンを代表する鉄道駅の1つです。ロンドン観光の拠点としても、そしてロンドン市民の日常の足としても、重要な役割を担っています。

もう一度検索