ブルーハイウェイライン西日本

ブルーハイウェイライン西日本：日本高速フェリーから分社、そして統合へ

ブルーハイウェイライン西日本株式会社は、かつて存在した日本の海運会社です。その歴史は、経営難に陥っていた日本高速フェリーから大阪南港～志布志港間の航路を譲受したことに始まります。1998年度には37億円もの累積欠損を抱え、厳しい状況下にありました。

2000年2月1日、同航路の事業を分社化し、ブルーハイウェイライン西日本が設立されました。4月1日の営業開始と同時に、西日本方面の社員が移管されました。この分社化は、人件費の削減と地域密着型の営業戦略強化による業績回復を目指した戦略的な一手でした。

設立当初は、大胆な再編計画が検討されました。ダイヤモンドフェリー（後のフェリーさんふらわあ）への航路譲渡や宮崎港への寄港などが含まれていました。しかし、その後、採算悪化のため、2006年10月には志布志航路の廃止と大阪～宮崎間の運航への転換が計画されました。燃料費は約3億円削減できる見込みでした。2007年4月1日の開始を目指していましたが、宮崎港での岸壁使用に関して、宮崎カーフェリーとの協議が難航しました。そのため、就航時期は2007年10月1日に延期されました。最終的には、宮崎県からの港湾使用許可条件が合意に至らず、宮崎への移転計画は白紙撤回され、志布志航路の継続が決定されました。

そして2007年7月1日、ブルーハイウェイライン西日本はダイヤモンドフェリーとの経営統合によってその歴史に幕を閉じました。ダイヤモンドフェリーが存続会社となりました。

保有船舶と船体塗装

ブルーハイウェイライン西日本が保有していた船舶は、経営統合時点では、以下の2隻でした。船舶の諸元は統合後の状況については、ダイヤモンドフェリーを参照ください。

さんふらわあ さつま (2代): 1993年3月15日竣工、総トン数12,418トン、全長186m、幅25.5m、出力25,200馬力、航海速力23ノット。旅客定員782名、車両積載数はトラック175台、乗用車140台。三菱重工業下関造船所建造。
さんふらわあ きりしま (初代): 1993年8月26日就航、総トン数12,418トン、全長186m、幅25.5m、出力34,200馬力、航海速力24.7ノット。旅客定員782名、車両積載数はトラック175台、乗用車140台。三菱重工業下関造船所建造。

これらの船舶は、商船三井と共通の橙一色のファンネルマークを有していました。船体の塗装は「さんふらわあ」塗装となっており、太陽をかたどったデザインは「さんふらわあ」共通のデザインでした。しかし、船体側面の白地の部分に引かれた青線はブルーハイウェイライン時代からの特徴であり、商船三井フェリーの船舶にも受け継がれています。この青線は、関西汽船やダイヤモンドフェリー（フェリーさんふらわあ）とは異なる、ブルーハイウェイライン、ひいては日本高速フェリー以来のオリジナル塗装と言える特徴でした。

運航ダイヤ（2007年6月30日時点）

ブルーハイウェイライン西日本の運航ダイヤは、大阪南港と志布志港間の定期航路でした。

大阪発

月～金曜日：大阪南港18:00発 → 志布志港（翌日）8:40着
土曜日：大阪南港18:00発 → 志布志港（翌日）9:40着
日曜日：大阪南港17:00発 → 志布志港（翌日）8:40着

志布志発

月～金曜日：志布志港18:00発 → 大阪南港（翌日）7:40着
土曜日：志布志港18:00発 → 大阪南港（翌日）8:50着
日曜日：志布志港17:00発 → 大阪南港（翌日）7:40着

ブルーハイウェイライン西日本は、数々の困難を経験しながらも、その歴史の中で独自の航路と船舶運営を展開しました。その歴史は、日本の海運業界における重要な一ページを刻んでいます。

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