ペルー海軍

ペルー海軍（Marina de Guerra del Perú, MGP）

ペルー海軍は、ペルーの海上防衛とアマゾン川などの内水警備を主任務とする軍事組織です。海上における治安維持や救難活動もその任務に含まれます。

概要

2007年時点で総勢25,000人の現役兵を擁していましたが、2009年には21,000人に減少しています。主要な艦艇として、巡洋艦、フリゲート、潜水艦、コルベット、河川砲艦などを保有しています。また、海軍航空隊は固定翼機と回転翼機を運用し、海兵隊と沿岸警備隊も指揮下に置いています。

部隊は大きく3つに分かれており、太平洋作戦総司令部、アマゾン川作戦総司令部、沿岸警備港務総局の指揮下にあります。太平洋作戦総司令部には、潜水艦隊の全て、水上部隊、航空機、海兵隊の主力などが配備されています。アマゾン川作戦司令部には、河川砲艦部隊、ジャングル戦闘用の海兵隊、若干の航空機が配置されています。

太平洋作戦総司令部隷下の水上部隊は、フリゲートで構成される第1水上隊群と、コルベット、揚陸艦、輸送艦で構成される第2水上隊群に分かれています。海兵隊は、2個海兵大隊、車両大隊、コマンド大隊からなる両用戦旅団として編成されています。

10月8日は、1821年の海軍創設と1879年のアンガモスの海戦を記念する海軍記念日となっています。

歴史

19世紀

ペルー海軍は、スペインからの独立戦争中に誕生しました。1821年3月にスペインから鹵獲した「サクラメント」が、ペルーの船旗を掲げた最初の船となり、同年10月8日が海軍創立の日とされています。独立後、大コロンビアとの戦争では、グアヤキルの海上封鎖と陸戦支援に従事しました。

1836年にペルー・ボリビア連合が成立すると、ペルー海軍は連合の海軍へと引き継がれましたが、連合戦争でチリに敗北し、連合は解体されました。1857年のエクアドルとの紛争では、再びグアヤキルの封鎖と占領を行いました。1864年のチンチャ諸島戦争では、チリ海軍と協力してスペイン海軍と交戦し、装甲艦「ワスカル」と「インデペンデンシア」などが購入されました。

1879年の太平洋戦争では、チリ海軍に戦力で劣る中、装甲艦「ワスカル」が奇襲や通商破壊などの遊撃戦を展開しましたが、アンガモスの海戦で拿捕され、戦力の中核を失いました。首都リマ陥落時には残存艦艇が自沈し、ペルー海軍は全滅しました。

20世紀

1880年代後半からペルー海軍の再建が進められ、20世紀初頭にはシーレーン保護が重視されるようになりました。イギリス製の防護巡洋艦や潜水艦が導入され、コロンビアやエクアドルとの国境問題に対応するために河川砲艦も整備されました。第一次世界大戦・第二次世界大戦では中立を維持しましたが、コロンビアやエクアドルとの紛争では海上封鎖や陸戦支援を行いました。

第二次世界大戦後、アメリカから中古のフリゲートや駆逐艦を取得し、装備の更新を進めました。1970年代には艦載ミサイルの導入を進め、イギリスやオランダから駆逐艦や巡洋艦を購入し、イタリアやフランスにフリゲートやコルベットを発注しました。また、209型潜水艦の購入も行われました。1981年と1995年にはエクアドルとの国境紛争を経験しています。

21世紀

1990年代から21世紀初頭にかけて、再び装備の近代化を進めています。元イタリア海軍のルポ級フリゲートを購入し、実戦配備しました。2017年には巡洋艦「アルミランテ・グラウ」が退役し、アメリカ合衆国とロシア以外の国軍が運用する巡洋艦は姿を消しました。ペルー海軍将兵の一部は、国連平和維持活動に派遣されています。

組織

太平洋作戦総司令部
アマゾン川作戦総司令部
沿岸警備港務総局

海軍航空隊

海兵隊

階級

主要基地・施設

アンコン
カヤオ
チンボテ
パイタ
ピスコ
イキトス
プーノ
サン・フアン・デ・マルコナ

装備

艦艇

通常動力型潜水艦
フリゲート
コルベット
ミサイル艇
河川砲艇
高速艇
戦車[[揚陸艦]]
エアクッション揚陸艇
測量艇
輸送艦
補給艦
タンカー
港内タンカー
港内給水艦
魚雷揚収艇
病院船
練習帆船
浮ドック
曳船
港内曳船
サルベージ船

航空機

固定翼機
回転翼機

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