マンガ・アニメミュージアム

マンガ・アニメミュージアムとは

マンガ・アニメミュージアムは、日本の漫画やアニメーション作品に関する資料を展示する博物館や美術館です。これらの施設は、セル画やフィルム、原画、キャラクターグッズなど、貴重な資料を通じて、日本のマンガ・アニメ文化の魅力を伝えています。単なる展示施設にとどまらず、ミュージアムショップの設置、アニメ関連イベントの開催、国際アニメーション映画祭やインディーズアニメーション映画祭の開催など、多岐にわたる活動を展開しています。また、漫画関連の文化研究を目的とした図書室や研究室を併設している施設も存在し、学術的な側面も持ち合わせています。

日本のマンガ・アニメ博物館の現状

2009年の時点では、全国に約60館のマンガ・アニメミュージアムが存在するとされていました。その後もその数は増え続け、現在ではさらに多くの施設が運営されています。これらのミュージアムは、地域ごとに特色のある展示を行い、観光資源としても重要な役割を担っています。

日本各地の主なミュージアム

以下に、日本各地に存在する主なマンガ・アニメミュージアムの一部をリストアップします。

北海道・東北地方

北海道厚岸郡：モンキー・パンチ・コレクション
北海道湧別町：湧別町漫画美術館
北海道札幌市：おおば比呂司記念室
岩手県遠野市：遠野蔵の道ギャラリー
山形県新庄市：新庄まちなか漫画ミュージアム
宮城県登米市：石ノ森章太郎ふるさと記念館
宮城県石巻市：石ノ森萬画館
宮城県塩竈市：長井勝一漫画美術館
宮城県仙台市：仙台アンパンマンこどもミュージアム&モール
秋田県横手市：横手市増田まんが美術館
福島県塙町：富永一朗はなわ漫画廊
福島県小野町：リカちゃんキャッスル
福島県会津若松市：マンガ館会津冒険堂
福島県田村郡三春町：空想とアートのミュージアム 福島さくら遊学舎
福島県須賀川市：須賀川特撮アーカイブセンター

関東地方

栃木県下都賀郡：おもちゃのまちバンダイミュージアム
群馬県渋川市：財団法人竹久夢二伊香保記念館
群馬県吾妻郡：富永一朗あづま漫画廊
埼玉県さいたま市：さいたま市立漫画会館
埼玉県飯能市：ムーミンバレーパーク
埼玉県所沢市：角川武蔵野ミュージアム
千葉県佐倉市：真琴画廊
千葉県習志野市：日本漫画資料館
千葉県松戸市：昭和ロマン館
東京都千代田区：明治大学 東京国際マンガ図書館（仮称）
東京都千代田区：明治大学 米沢嘉博記念図書館
東京都千代田区：明治大学 現代マンガ図書館〈内記コレクション〉
東京都江東区：江東区森下文化センター 田河水泡・のらくろ館
東京都江東区：ガンダムフロント東京
東京都文京区：弥生美術館
東京都練馬区：東映アニメーションミュージアム
東京都渋谷区：声優ミュージアム
東京都渋谷区：青山GoFa
東京都渋谷区:東京アニメセンター
東京都杉並区：ギャラリィ・ゴーシュ
東京都杉並区：GoFaLAB
東京都杉並区:東京工芸大学 杉並アニメーションミュージアム
東京都世田谷区：松本かつぢ資料館
東京都世田谷区：長谷川町子美術館・長谷川町子記念館
東京都豊島区：豊島区立トキワ荘マンガミュージアム
東京都豊島区:豊島区トキワ荘通りお休み処
東京都豊島区：アニメ東京ステーション
東京都三鷹市：三鷹の森ジブリ[[美術館]]
東京都あきる野市：少女まんが館
東京都立川市：立川まんがぱーく
東京都調布市：鬼太郎茶屋
東京都調布市：鬼太郎ひろば
東京都町田市：スヌーピーミュージアム
神奈川県川崎市：川崎市市民ミュージアム
神奈川県川崎市：藤子・F・不二雄ミュージアム
神奈川県川崎市：日本漫画博物館 まんが寺
神奈川県横浜市：横浜アンパンマンこどもミュージアム

中部地方

新潟県新潟市：新潟市マンガの家
新潟県新潟市：新潟市マンガ・アニメ情報館
富山県氷見市：氷見市潮風ギャラリー
富山県高岡市：藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー
石川県能美市：ウルトラマンスタジアム
石川県輪島市：永井豪記念館
山梨県道志村：富永一朗漫画廊
長野県千曲市：千曲市ふる里漫画館
長野県飯田市：飯田市川本喜八郎人形美術館
長野県上田市：上田市マルチメディア情報センター
長野県軽井沢町：ペイネ美術館
岐阜県岐阜市：リサイクルまんが館
岐阜県飛騨市：まんがサミットハウス
三重県桑名市：名古屋アンパンマンこどもミュージアム&パーク
三重県亀山市：富永一朗漫画館
三重県多気町：少女まんが館 TAKI 1735
静岡県伊豆市：富永一朗忍者漫画館
静岡県静岡市：ちびまる子ちゃんランド
静岡県裾野市：ぐりんぱ☆シルバニアビレッジ

近畿地方

滋賀県長浜市：海洋堂フィギュアミュージアム黒壁 龍遊館
京都府舞鶴市：赤レンガマンガぎゃらりぃ
京都市中京区：京都国際マンガミュージアム
京都市右京区：東映アニメミュージアム
大阪府東大阪市：大阪府立国際児童文学館
兵庫県宝塚市：宝塚市立手塚治虫記念館
兵庫県神戸市：神戸アンパンマンこどもミュージアム&モール
兵庫県淡路市：「淡路マンガ・アニメアイランド」ニジゲンノモリ

中国地方

鳥取県境港市：水木しげる記念館
鳥取県北栄町：青山剛昌ふるさと館
鳥取県倉吉市：円形劇場くらよしフィギュアミュージアム
岡山県倉敷市：いがらしゆみこ美術館
岡山県高梁市：吉備川上ふれあい漫画美術館
岡山県玉野市：たまののミュージアム
広島県広島市：広島市まんが図書館

四国地方

愛媛県東温市：高畠華宵大正ロマン館
高知県南国市：GALLERYタマリン館
高知県香美市：香美市立やなせたかし記念館 アンパンマンミュージアム
高知県高知市：横山隆一記念まんが館
高知県四万十町:海洋堂ホビー館四万十
高知県四万十町：海洋堂かっぱ館

九州地方

福岡県北九州市：わたせせいぞうと海のギャラリー
福岡県北九州市：北九州市漫画ミュージアム
福岡県福岡市博多区：福岡アンパンマンこどもミュージアム in モール
長崎県長崎市：清水崑展示館
長崎県五島市：松薗邸（山本二三美術館）
熊本県湯前町：湯前まんが[[美術館]]
熊本県菊陽町：菊陽町図書館（少女雑誌コレクション）
熊本県合志市：合志マンガミュージアム
大分県佐伯市：富永一朗海の漫画館

歴史と発展

1966年に埼玉県大宮市に開館した「大宮市立漫画会館」は、日本初の公立漫画美術館として知られています。その後、1985年には長谷川町子美術館が開館し、漫画に加え、テレビアニメ「サザエさん」関連の展示も行うなど、現在のマンガ・アニメミュージアムの先駆けとなるような試みがなされました。1988年には川崎市市民ミュージアムが公立で初めて漫画部門を設置し、総合的な漫画ミュージアムとしての道を切り開きました。

近年の動向

近年、マンガ・アニメミュージアムが増加している背景には、マンガやアニメで育った世代の増加や、日本発のコンテンツが世界的に評価されるようになったことなどが挙げられます。これらの施設は、単なる娯楽施設ではなく、文化の発信地として、また研究の場としても重要な役割を担っています。しかし、公営の施設については、箱物行政との批判を受けることもあります。例えば、国立メディア芸術総合センターの計画は、「国営の漫画喫茶」などと揶揄され、最終的に中止されました。現在では、全国のミュージアム間での連携が重視されており、企画展の巡回や資料検索システムの構築などが進められています。

世界のマンガ・アニメ博物館

日本だけでなく、海外にもマンガやアニメに関連する博物館や美術館が数多く存在します。以下にその一部を紹介します。

タンペレ市立美術館ムーミン谷美術館（フィンランド）
ベルギー漫画センター（ベルギー）
ミュゼ・エルジェ（ベルギー）
国際バンド・デシネおよびイメージ都市（フランス）
トミー・アンゲラー美術館（フランス）
The Museum of Comic and Cartoon Art（アメリカ）
漫画博物館（アメリカ）
The Ohio State University Billy Ireland Cartoon Library & Museum（アメリカ）
Charles M. Schulz Museum and Research Center（アメリカ）
Chester Gould-Dick Tracy Museum（アメリカ）
ToonSeum（アメリカ）
Geppi's Entertainment Museum（アメリカ）
The Walt Disney Family Museum（アメリカ）
韓国漫画映像振興院（韓国）
春川アニメーション博物館（韓国）
諷刺漫画博物館（インドネシア）
上海動漫博物館（中国）
中国動漫博物館（中国）
國家図書館・芸術および視聴覚資料センター（台湾）
台灣漫畫基地（台湾）
劉興欽漫畫暨發明展覽館（台湾）
The Cartoon Museum（イギリス）
British Cartoon Archive（イギリス）
National Media Museum（イギリス）
Wilhelm Busch Museum（ドイツ）
Caricature & Cartoon Museum Basel（スイス）
Caricature Museum（メキシコ）
[Gibiteca Antonio Gobbo]（ブラジル）
Lambiek（オランダ）
Museum of Caricature, Warsaw（ポーランド）
Museum of Sketches for Public Art（スウェーデン）
Storm P. Museum（デンマーク）
Australian Centre for the Moving Image（オーストラリア）

これらの施設は、それぞれの地域や文化に根ざした視点から、マンガやアニメの魅力を伝えています。

マンガ・アニメミュージアムは、日本のポップカルチャーを代表する重要な存在であり、今後もその発展が期待されています。

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