メアリー

メアリー（Mary）は、英語圏で非常に一般的かつ歴史ある女性名です。ヨーロッパの多くの言語で見られる「マリア（Maria）」や「マリー（Marie）」などに対応する形で使われてきました。この名前は、キリスト教における聖母マリアに由来するとされ、古くから多くの女性に名付けられています。

歴史上の著名な人物にも「メアリー」という名前を持つ人々が数多く存在します。特に王侯貴族に多く見られ、国の歴史を動かした女性も少なくありません。

王侯貴族の例:
スコットランド女王メアリー
イングランド女王メアリー1世、メアリー2世
フランス王妃となったメアリー・テューダー（ルイ12世の王妃）
イングランド王ジェームズ2世の王妃メアリー・オブ・モデナ
イギリス王室のプリンセスたち（メアリー・ヘンリエッタ・ステュアート、メアリー・オブ・グレート・ブリテン、グロスター＝エディンバラ公爵夫人メアリー、ヘアウッド伯爵夫人メアリーなど）
イギリス王ジョージ5世の王妃メアリー・オブ・テック
デンマーク王太子妃メアリー（現在のデンマーク王フレゼリク10世の王妃）

王侯貴族以外にも、様々な分野で活躍した、あるいは現在活躍している人物が「メアリー」という名前を持っています。

その他の分野の人物例:
政治・思想家：メアリ・ウルストンクラフト（イギリスの社会思想家）、メアリー・カルドー（イギリスの政治学者）、メアリー・マッカリース、メアリー・ロビンソン（アイルランドの大統領）
作家：メアリー・シェリー（『フランケンシュタイン』の著者）
俳優：メアリー・アスター、メアリー・エリザベス・ウィンステッド、メアリー・スティーンバージェン、メアリー＝ルイーズ・パーカー、メアリー・ピックフォード、メアリー・マクドネル、松山メアリ
音楽家：メアリー・J. ブライジ（歌手）
スポーツ選手：メアリー・アープス、メアリー・フィリップ（サッカー）、メアリー・ジョー・フェルナンデス（テニス）、メアリー・マーハー（競泳）
その他：メアリー・エドワーズ・ウォーカー（軍医）、メアリ・ダイアー（クエーカー教徒）、メアリー・バーラ（ゼネラルモーターズCEO）、メアリー・マローン（腸チフスのメアリーとして知られる料理人）、メアリー・ベル（殺人犯）、メアリー・マッキーニー（長寿記録者）

文学作品や漫画、ゲームなどに登場する架空の人物にも、この名前はよく使われています。

架空の人物例:
メアリー・ポピンズ（児童文学・映画の主人公）
メアリー・ホワイト（サンリオ「ハローキティ」の母）
メアリー・世良（漫画『名探偵コナン』）
メアリ・ハント（ライトノベル『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』）
メアリー（ホラーゲーム『Ib』）
メアリー・スー（『幼女戦記』）

人物やキャラクター以外にも、「メアリー」という名称が用いられる例はいくつかあります。

その他の用例:
自動車：シトロエン・メアリ
映画：アルフレッド・ヒッチコック監督作「メアリー」（1931年）
アルバム：メアリー・J. ブライジの4thスタジオアルバム「メアリー」
概念：「メアリー・スー」という二次創作などで過剰に完璧なキャラクターを指す言葉
動物：飼育員死亡により絞首刑となった象のメアリ
台風：台風のアジア名の一つとして「メアリー」が使われることがあります。
愛称：日本の芸能人やアナウンサーなどの愛称として使われる例もあります。

このように、「メアリー」という名前は、歴史や文化、そして現代社会においても、多岐にわたる対象に広く使われ続けている名称です。その多様性は、この名前が持つ普遍的な響きと、様々な文脈で受け入れられてきた歴史を示しています。

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