レイク・シャンプレイン (空母)

USSレイク・シャンプレイン(CV-39)：激動の時代を駆け抜けた航空母艦

USSレイク・シャンプレイン (USS Lake Champlain, CV/CVA/CVS-39) は、アメリカ海軍が建造したエセックス級航空母艦の1隻です。同級としては17番目に就役し、その艦名は米英戦争におけるシャンプレーン湖の戦いに由来します。また、「チャンプ (Champ) 」という愛称で広く知られていました。

第二次世界大戦から朝鮮戦争、そして宇宙へ

レイク・シャンプレインは、第二次世界大戦中に完成したものの、就役した時期が終戦直前であったため、戦闘任務に参加する機会はありませんでした。しかし、その後は朝鮮戦争、第二次中東戦争やキューバ危機に伴う作戦行動、更にはマーキュリー計画における宇宙船回収任務など、数々の重要な作戦に参加し、その名を歴史に刻みました。

艦歴

起工から第二次世界大戦終結まで

1943年3月15日、バージニア州ポーツマスのノーフォーク海軍造船所にて起工。
1944年11月2日、進水。
1945年6月3日、ローガン・C・ラムジー艦長の指揮のもと就役。

第二次世界大戦終結後は、マジック・カーペット作戦に従事し、復員兵の輸送任務に貢献。1945年11月26日には、大西洋横断記録を樹立し、その名を轟かせました。

一時的な予備役編入と再就役

大戦終結に伴う海軍の縮小により、1947年2月17日に予備役艦隊に編入されました。しかし、朝鮮戦争の勃発により、ジェット戦闘機運用に対応するための近代化改装（SCB-27A）を受けることとなり、1952年9月19日に再就役を果たします。

朝鮮戦争での活躍

再就役後、レイク・シャンプレインは第77任務部隊の旗艦として朝鮮半島水域に展開。航空部隊を投入し、地上部隊への攻撃、航空支援、爆撃機の護衛など、多岐にわたる任務を遂行しました。1953年7月27日の休戦協定成立まで、その戦力を遺憾なく発揮し、戦局に大きく貢献しました。

冷戦下での活動と宇宙船回収

朝鮮戦争終結後も、レイク・シャンプレインは地中海への派遣やNATO軍の作戦に参加するなど、冷戦下におけるアメリカ海軍の重要な一翼を担いました。1961年には、マーキュリー計画における宇宙船回収母艦に選ばれ、アメリカ初の有人宇宙飛行に成功したアラン・シェパード飛行士の回収という栄誉ある任務を遂行しました。

キューバ危機と最後の任務

1962年のキューバ危機においては、海上封鎖に参加し、事態の沈静化に貢献しました。1965年には、ジェミニ5号の回収母艦に指定されますが、これがレイク・シャンプレインにとって最後の任務となりました。

退役、そしてその後の歴史

宇宙船回収任務の終了後、レイク・シャンプレインは1966年5月2日に退役。1969年12月1日に除籍され、1972年にスクラップとして売却されました。しかし、その艦名はタイコンデロガ級ミサイル巡洋艦に受け継がれ、その功績は永く語り継がれています。

レイク・シャンプレインは、その生涯において、第二次世界大戦後の激動の時代を象徴する数々の出来事に関わり、アメリカ海軍の歴史に確かな足跡を残しました。

受章

朝鮮戦争の戦功で1個の従軍星章を受章

派生

艦名はタイコンデロガ級ミサイル巡洋艦の11番艦に受け継がれた。
SCB-27改装工事を受けた艦の中で唯一、アングルドデッキ装備等のSCB-125改装を受けないまま退役した。また、ヘリコプター揚陸艦への改装も検討されていたが結局キャンセルされた。

もう一度検索