レス・ソントン

レス・ソントン (Les Thornton)

レス・ソントン（1934年4月9日 - 2019年2月1日）は、イギリス・マンチェスター生まれの著名なプロレスラーです。彼はプロレス界でのキャリアを通じて、特に1970年代から1980年代にかけての活躍が特筆されます。それでは、彼の人生とキャリアについて詳しく見ていきましょう。

初期のキャリア

ソントンは、英国海軍を除隊した後、ビリー・ライレー・ジムでプロレスの修行を開始し、1957年にデビューを果たしました。彼は初期にアンリ・ピエルロや覆面レスラーのチェックメイトといったリングネームを使用し、ヨーロッパ各地で試合を重ねていきました。彼の素質はすぐに頭角を現し、地元のファンからも人気を集めました。

1970年11月、ソントンは国際プロレスに初来日し、その際に日本プロレスに来ていたジン・キニスキーと出会います。この出会いをきっかけに彼はカナダのバンクーバー地区へ進出し、以降はカナダを中心に活動を展開しました。特に、スチュ・ハートがプロデュースするスタンピード・レスリングでは、彼の実力がより一層評価されるようになりました。

カナダでの活躍

カナダでのキャリアの中で、ソントンは1971年4月23日にアブドーラ・ザ・ブッチャーを、1974年12月6日にはビッグ・ジョン・クインを破り、北米ヘビー級王座を2回獲得しています。これにより、彼はカナダのレスリング界での名声を確立していきました。また、1974年2月には新日本プロレスにも参加し、多くの著名なレスラーたちと対戦しました。

NWAとしての成り立ち

ソントンは1970年代半ばからアメリカ合衆国のNWA（ナショナル・レスリング・アライアンス）圏にも進出していきます。1975年5月にはロサンゼルス地区でドン・ムラコからアメリカス・ヘビー級王座を奪取。その後も活動の幅を広げ、ウェールズ出身のトニー・チャールズとのコンビで、ジョージア・タッグ王座やテキサス・タッグ王座を獲得しました。

特に1978年にはニュージーランドで大英帝国ヘビー級王座を手にしましたが、これも彼のキャリアの中での重要な節目となります。

世界ジュニアヘビー級王者として

1980年3月、オクラホマ地区にてNWA世界ジュニアヘビー級王座を獲得し、NWA界のスターとしての地位を確立しました。彼は同王座の防衛サーキットを展開し、多くの著名レスラーと対戦しました。1981年には新日本プロレスにも登場し、藤波辰巳との「NWA対WWF」のチャンピオン対決が話題になりました。

その後、彼はフロリダ地区での活動も続け、その後の1991年に引退するまで彼の名声は衰えることなく、若手選手の指導にも尽力しました。

引退後の生活と死去

ソントンは引退後もカルガリーに居住し、若手選手の育成に力を入れました。彼は2019年2月1日に84歳で亡くなるまで、レスリング界に多大な影響を与え続けました。彼の多彩なキャリアとその功績は、今も多くのレスリングファンに語り継がれています。

得意技と獲得タイトル

レス・ソントンはペンデュラム・バックブリーカーやサイド・スープレックス、ヨーロピアン・アッパー・カットなどを得意とし、また数多くのタイトルを獲得してきました。主な獲得タイトルには、NWA世界ジュニアヘビー級王座（5回）やNWAアメリカス・ヘビー級王座（1回）、ジョージア・タッグ王座（1回）などがあります。

彼のストーリーは、努力の重要性とプロレスへの情熱を示す素晴らしい例であり、今後もレスリング界の歴史に刻まれ続けることでしょう。

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