ロシア国立図書館 (サンクトペテルブルク)

ロシア国立図書館：歴史と文化の宝庫

ロシア国立図書館は、サンクトペテルブルクに位置するロシア最古の公共図書館であり、その歴史は1795年にエカチェリーナ2世によって設立された帝国公共図書館に遡ります。ヴォルテールとディドロの蔵書を基に、ポーランド・リトアニア共和国から獲得したザウスキ図書館の蔵書が加えられ、その規模を拡大していきました。

歴史

図書館は、帝政時代には帝国公共図書館、ソ連時代にはM・Ye・サルトゥイコフ＝シチェドリン記念公共図書館と名称を変えながらも、一貫してロシアの知識と文化の中心としての役割を果たしてきました。「プブリーチカ（公共ちゃん）」という愛称は、今もなお市民に親しまれています。1811年には、ロシア帝国内で出版されたすべての書籍の寄贈を受ける制度が導入されたことで、蔵書数は飛躍的に増加し、1914年までに300万冊を超える規模となりました。

建築

本館は、ネフスキー大通りに面し、エゴール・ソコローフによって1796年から1801年にかけて建設された新古典主義建築の建物です。19世紀にはゴシック・ホールが追加され、その美しい建築様式は多くの人々を魅了しています。また、1948年にはフォンタンカ運河沿いのエカチェリーナ研究所のキャンパスが図書館に割り当てられ、1980年代から1990年代にかけては、蔵書保存用の新館がモスクワ大通りに建設されました。

所蔵品

ロシア国立図書館は、貴重な写本や文献を数多く所蔵しています。その中でも特に有名なのは、ロシア語で書かれた最も初期の写本である『オストロミール福音書』や、『原初年代記』のラヴレンチー写本です。また、新約聖書の最古クラスの写本であるシナイ写本や、旧約聖書の写本であるレニングラード写本なども所蔵していました（シナイ写本は大英博物館に売却）。

公開

1814年1月3日の開館当初から、図書館は女性や農民を含むすべての人々に開かれていました。現在もその精神は受け継がれており、多くの人々が知識と情報にアクセスできる場として利用されています。

近年

2014年には、ミハエル・グラウガー監督によるドキュメンタリー3D映画『もしも建物が話せたら』の一話として、ロシア国立図書館が取り上げられました。

ロシア国立図書館は、その長い歴史の中で、ロシアの文化と知識の発展に大きく貢献してきました。現在もその役割は変わることなく、貴重な蔵書を保存し、一般に公開することで、人々に学びの機会を提供し続けています。

公式ウェブサイト

Russian National Library on the Fontanka Embankment

Russian National Library on the Moscow Prospect

The personal library of Voltaire as exhibited in the RNL

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