ロシア連邦道路M10

ロシア連邦道路M10「ロシア」

ロシア連邦道路M10（ロシア語: Федера́льная автомоби́льная доро́га М-10 «Россия»）は、モスクワとサンクトペテルブルクというロシアの二大都市を結ぶ重要な幹線道路です。モスクワ州、トヴェリ州、ノヴゴロド州、レニングラード州を経由し、その総距離は約706kmに及びます。この道路は、E105号線、E18号線、アジアハイウェイ8号線の一部としても機能しており、国際的な交通網の一翼を担っています。

路線状況

M10の歴史は古く、最初の道路は1712年から1746年にかけて建設されました。ほぼ全線がアスファルトで舗装されており、年間を通して比較的安定した気温（夏は19℃、冬は-11℃程度）を保っています。道路上の橋梁は、トヴェリ州の2つの橋を除き、60トン以上の耐荷重能力を備えています。道路幅は区間によって異なり、広い場所では10車線、狭い場所でも2車線を確保。制限速度も30km/hから90km/hまで区間によって異なります。また、M10は全線にわたり、ロシア民間防衛問題・非常事態・自然災害復旧省によって緊急交通路に指定されています。

ルートは、モスクワ環状道路を起点とし、北西方向へと進みます。ヒムキ、ゼレノグラードといった都市を経由してトヴェリ州に入り、トヴェリ、トルジョーク、ヴイシニー・ヴォロチョークなどの主要都市を結びます。その後、ノヴゴロド州に入り、ヴァルダイ、ノヴゴロド、チュドヴォを経由してレニングラード州に入り、終点のサンクトペテルブルクへと至ります。

バイパス建設

現在の首都モスクワと、かつての首都サンクトペテルブルクを結ぶM10は、その性質上、ルート上に多くの集落が存在します。そのため、横断歩道や幅員の減少、信号の増加などが頻繁に発生し、交通渋滞の大きな原因となっています。この問題を解消するため、バイパスとして「ロシア連邦道路M11」の建設が進められています。M11は、M10の交通負荷を軽減し、よりスムーズな移動を実現することを目的としています。ただし、M11の建設費用を賄うため、2015年7月からは一部区間が有料道路となっています。

参考文献

“M10”. 2015年1月30日閲覧。
“連邦政府の道路”. 2015年1月30日閲覧。

関連項目

欧州自動車道路・E105号線
M2幹線道路 (ロシア)
* シベリア横断道路

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