三国山 (石狩山地)

三国山（みくにやま）

三国山は、北海道北見市、上川郡上川町、河東郡上士幌町の境界に位置する標高1,541mの山です。大雪山系の東部に位置し、石狩山地に属しています。

山名は、明治初期に北海道に置かれた旧制の国名である北見国、石狩国、十勝国の三つの境界付近にあったことに由来します。この山は、北海道を取り巻く三つの海域（日本海、オホーツク海、太平洋）へ流れ下る川の源流が集まる「北海道大分水点」があることで特筆されます。

北海道大分水点

三国山の最高地点（1541.4m）には三角点（点名は「三国嶺」）が設定されています。そこから西へ約300メートル、標高1532メートルの地点が旧三国および現在の三つの市町の境界であり、「北海道大分水点」を示す石碑が2019年に北海道森林管理局によって建立されました（北緯43度35分42.3秒 東経143度08分33秒）。

この地点を源流域とする石狩川は日本海へ、常呂川はオホーツク海へ、十勝川は太平洋へと、それぞれ流れ込みます。つまり、三国山は北海道における水資源の重要な分岐点となっているのです。

この「北海道大分水点」は、以前からその存在に気づいていた人がいた可能性もありますが、北見市在住の野尻拓己氏が2002年に地図を見て気づき、現地を訪れました。その後、当時の留辺蘂町（現在は北見市の一部）の町長に「北海道大分水点」という名称を提案し、2019年からは国土地理院のウェブ地図にも掲載されるようになりました。

登山ルート

三国山への登山ルートとしては、三国峠の下を貫く「三国トンネル」の上川側から、北海道大分水点を経由して最高地点に至るコースが一般的です。このルートは、豊かな自然を満喫しながら、北海道の地理的な特徴を体感できる魅力的なコースとなっています。

関連項目

* 三国山 (曖昧さ回避)

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