三島耕

三島耕：昭和期のベテラン俳優

1927年（昭和2年）5月20日、東京府北豊島郡日暮里町に生まれた三島耕は、日本の俳優として昭和期の映画・テレビドラマで活躍しました。本名は長谷勝博です。

俳優としてのキャリア

1947年に東京都立第四高等学校理科を卒業後、1950年に太泉[[映画]]のニューフェイスとして芸能界入り。翌年には『我が一高時代の犯罪』で俳優デビューを果たします。端正な顔立ちと引き締まった体格、そして確かな演技力で、多くの作品に起用されました。

松竹、日活、綜芸プロなどを経て、1958年には東宝と専属契約を結びます。東宝作品への出演も多く、特撮映画にも数多く参加。主に脇役として活躍し、作品に深みと重みを与える存在感を放っていました。

1962年にフリーランスとなり、さち子プロに所属。1950年代後半から1970年代にかけてはテレビドラマにも積極的に出演。NHKや民放各局のドラマで、時代劇から現代劇まで幅広い役柄をこなし、視聴者から親しまれました。

映画出演作品

三島耕は数々の映画作品に出演しました。主な作品としては、東映作品では『この旗に誓う』『いとし子と耐えてゆかむ』『悲劇の将軍 山下泰文』など、松竹作品では『蛮から社員』『春の若草』『伊豆の踊子』など、日活作品では『月は上りぬ』『生きとし生けるもの』『港の乾杯 勝利をわが手に』などがあります。また、東宝特撮映画には『美女と液体人間』、『ガス人間第一号』、『モスラ』、『キングコング対ゴジラ』など、多くの作品で重要な役割を演じました。

これらの作品において、三島は個性豊かな役柄を演じ分け、その存在感は他の俳優にはない独特のものがありました。端正な顔立ちと、落ち着いた演技は、作品に奥行きを与え、多くの観客を魅了しました。

テレビドラマ出演作品

映画だけでなく、テレビドラマでも多くの作品に出演しています。代表的な作品には、『東京ロメオ』『小さな人形』『夫婦展示会』『太陽先生』『駅まで6分』『石中先生行状記』『ねんねこ人形』『華々しき一族』『ここに人あり』『惑星への招待』『破れ太鼓』『ダイヤル110番』『中山七里』『困った風景』『僕んち物語』『自分の墓』『指名手配』『これが真実だ』『愛情詩集』『風立ちぬ』『純愛シリーズ』『七人の刑事』『松本清張シリーズ・黒の組曲 声』『若い芽』『若いやつ』『さようなら祖国』『短い短い物語』『判決』『嫁ぐ日まで』『鉄道公安36号』『樅の木は残った』『父子鷹』『第7の男』『人形佐七捕物帳』『風雪』『いのちある日を』『母の婚礼』『三姉妹』『若さま侍捕物手帖』『女と刀』『銭形平次』『母子星』『竜馬がゆく』『日本剣客伝』『われら弁護士』『キイハンター』『河童の三平 妖怪大作戦』『プロファイター』『わが恋やまず』『特別機動捜査隊』『徳川秀忠の妻』『フラワーアクション009ノ1』『ゴールドアイ』『水戸黄門』『プロフェッショナル』『江戸川乱歩シリーズ 明智小五郎』『プレイガール』『大岡越前』『遠山の金さん捕物帳』『ターゲットメン』『おらんだ左近事件帖』『刑事くん』『仮面ライダーシリーズ』『イナズマン』『非情のライセンス』『ウルトラマンタロウ』などがあります。これらのドラマを通して、三島耕は視聴者から高い支持を得ました。

晩年と引退

長年にわたる俳優生活の後、三島耕は芸能界から引退しました。具体的な引退時期は明らかになっていませんが、1970年代以降は表舞台から姿を消しています。

まとめ

三島耕は、数多くの映画・テレビドラマに出演し、脇役ながらもその存在感を示した実力派俳優でした。その堅実な演技と落ち着いた雰囲気は、多くの作品に深みを与え、時代を超えて人々の記憶に残る存在となりました。彼の俳優人生は、昭和期の日本の映像史において重要な一ページを刻んでいます。

もう一度検索