志布志町志布志

志布志町志布志

鹿児島県志布志市に位置する「志布志町志布志」は、その特異な地名で知られています。この地域は、志布志市の南東部、旧志布志町の南西に位置し、志布志湾に面しています。志布志港、志布志市役所本庁兼志布志支所、JR日南線の終着駅である志布志駅など、市の重要な施設が集まる中心地域です。

地理と特徴

志布志町志布志は、旧志布志町の大字「志布志」と同義であり、市町村合併を経て現在の名称になりました。市街地は、志布志の山城が見下ろす志布志町志布志と志布志町帖周辺を指します。町内は東から一丁目、二丁目、三丁目に分かれており、国道220号が東西に横断しています。

中心部には、志布志駅や市役所支所が立地し、沿岸部の志布志港周辺は丁目が付かない住所表記となっています。かつて紀行作家の宮脇俊三も訪れ、その様子を「閑散としている」「だだっぴろい」と表現しています。

歴史

志布志の歴史は古く、鎌倉時代からその名が見られます。地名の由来には、天智天皇がこの地を訪れた際、地元の人々が布を献上した故事が伝えられています。

江戸時代には薩摩藩の直轄領となり、志布志郷の一部でした。志布志津（志布志港）の貿易によって栄えましたが、後に農村部の帖村と港町の野畠村に分かれました。志布志町志布志は、このうち野畠村にあたります。

明治時代に入り、一時的に帖村に併合されましたが、後に再び分立し、志布志町となりました。廃藩置県後、鹿児島県から都城県、そして宮崎県を経て、再び鹿児島県に所属が変わるなど、歴史の中で所属が何度か変化しています。

町村制以降

町村制施行により、志布志村が成立し、志布志町は志布志村の大字となりました。しかし、東西志布志の分裂を経て、大字志布志は東志布志村の大字となりました。開国後、海上交易は衰退しましたが、日露戦争を機に海軍の演習地として再び賑わいを取り戻しました。その後、港湾整備が進み、交通の要衝として発展しました。

1997年には、大字志布志の一部から一丁目から三丁目が設置され、住居表示が実施されました。2006年には、新志布志市が発足し、大字「志布志」は「志布志町志布志」に改称されました。また、志布志町役場は志布志市役所支所となり、後に本庁機能も移転しました。

字域の変遷

志布志町志布志は、歴史の中で様々な変遷を経て、現在の形に至っています。

主要施設

志布志町志布志には、多くの公共施設があります。

志布志市役所本庁兼志布志支所
志布志警察署
志布志保健所
志布志消防署
志布志文化会館
志布志市立図書館志布志分館
志布志市立図書館香月分館
志布志港湾合同庁舎
志布志海上保安署
長崎税関志布志出張所
門司植物防疫所鹿児島支所志布志出張所
志布志鉄道記念公園

教育施設としては、志布志保育園、カトリック志布志幼稚園、若草あゆみこども園などがあります。

郵便局は、志布志郵便局と志布志東町郵便局が設置されています。

人口と世帯数

2010年の国勢調査によると、志布志町志布志全体の人口は7,929人、世帯数は3,565世帯です。

交通

航路: マルエーフェリー、フェリーさんふらわあが志布志港に寄港します。
道路: 国道220号、宮崎県道・鹿児島県道3号日南志布志線、鹿児島県道63号志布志福山線、鹿児島県道508号志布志停車場線が通っています。
* 鉄道: JR日南線の志布志駅があります。

珍地名として

「志布志」という地名が何度も繰り返されることから、珍地名として話題になることがあります。「こちらは、志布志市志布志町志布志の志布志市役所本庁・志布志支所です。」と書かれた看板は、そのユニークさを象徴するものとして知られています。テレビ番組でも度々取り上げられ、「日本一言いづらい市役所」として紹介されたこともあります。

まとめ

志布志町志布志は、歴史、文化、行政の中心地としての役割を担う、魅力的な地域です。そのユニークな地名とともに、多くの人々に親しまれています。

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