三浦房清

三浦房清：陶氏を支えた水軍の将

三浦房清（みうら ふさきよ）は、戦国時代の武将であり、陶氏の家臣として活躍しました。周防三浦氏の一族であり、大内氏の家中で水軍の将としてその名を知られていました。彼は大内水軍の中核を担い、数々の戦で重要な役割を果たしました。

生涯

房清は、天文20年（1551年）の大寧寺の変において、陶方の主力として出陣しました。この戦いでは、小幡義実を捕縛し、殺害するという功績を挙げています。その後、陶晴賢打倒を掲げた石見国の吉見正頼が天文23年（1554年）に挙兵すると、房清は吉見氏の属城である賀年城攻めに出陣しました。彼は賀年城近隣の和田山城に入城し、吉見氏の後詰めに備えました。

天文24年（1555年）には、仁保島の仁保城に攻撃を仕掛けましたが、城将・香川光景によって撃退されました。同年、房清は厳島の戦いに際して水軍を率いていたこともあり、海路からの安芸侵攻と宮島への上陸を主張しました。本戦では、奇襲で潰走した敗軍をまとめ、主君・陶晴賢に逃走を勧めました。自身は奮戦しましたが、吉川氏家臣・二宮俊実によって討ち取られました。

死後

房清の死後、周防三浦氏の家督は一旦絶えましたが、後に融源氏流神田氏より養子に入った三浦元忠が名跡を継いで再興しました。房清の墓所は、元忠の所領であった周防国山代本郷（現岩国市本郷町）にあり、三浦氏を再興した元忠がその霊を祀るために建立しました。この墓所は、房清の功績と、三浦氏再興への元忠の思いを今に伝える貴重な史跡となっています。

このように、三浦房清は戦国時代の動乱の中で、陶氏に忠義を尽くし、水軍の将として勇猛果敢に戦い抜きました。彼の生涯は、戦国時代の武将の生き様を象徴するものと言えるでしょう。

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