上村耕作

上村耕作（うえむら こうさく）

上村耕作は、1877年（明治10年）2月8日に生まれ、1936年（昭和11年）12月1日に没した、日本の政治家、衆議院議員、会社重役です。奈良県奈良市を選挙区とし、当時の有力政党であった憲政会に所属していました。族籍は奈良県平民です。

経歴

上村耕作は奈良市で生まれました。父は平民の上村光亨。奈良県生駒郡伏見村（現在の奈良市）で育ち、郡山中学校、第三高等学校を経て、1905年に京都帝国大学法科大学を卒業。法学士の称号を得ました。1907年には家督を相続しています。

官僚としては、大韓帝国財務官兼農工銀行監理官を歴任。その後、東洋拓殖参事、奈良銀行（のち国立六十八銀行、現南都銀行）監査役、豊国火災保険東京支店長、同社支配人、千日土地建物取締役など、多岐にわたる企業の要職を歴任しました。

政治家としては、1917年（大正6年）4月20日に行われた第13回衆議院議員総選挙に奈良県から出馬し、見事当選を果たしました。

人物

上村耕作は、政治家、実業家として活躍する一方で、漢詩や書画を愛好し、「鴻東」という号を持っていました。また、保険学にも造詣が深く、1906年には『労働保険論』という著書を森江書店から出版しています。この著書は、当時の労働保険に関する貴重な研究として評価されています。

上村耕作に関する資料は、憲政記念館に「上村耕作文書」として保存されており、その業績を今に伝えています。

東京牛込白銀町、下谷区中根岸、奈良県奈良市東城戸町に住居を構え、本籍地は奈良県生駒郡伏見村大字疋田でした。

家族・親族

上村家は、父・光亨、母・チョウ（1859年生、奈良、茂阪庄次郎の二女）という家族構成でした。

妻は捨菊（島根士族、塩野門之助の長女）。

子として、長男、次男、娘の康子（1913年 - 2009年、井田完二の妻、佐保短大教授）がいます。

著書

『労働保険論』森江書店、1906年4月

参考文献

上村耕作『労働保険論』森江書店 1906年。
『東京社會辭彙』毎日通信社 1913年。
原田道寛編『大正名家録』二六社編纂局 1915年。
人事興信所編『人事興信録 第4版』人事興信所 1915年。
人事興信所編『人事興信録 第5版』人事興信所 1918年。
衆議院事務局編『衆議院議員略歴 第1回乃至第19回』衆議院事務局 1936年。
衆議院・参議院編『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局 1990年。

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