与謝野駅

与謝野駅の概要

与謝野駅（よさのえき）は、京都府与謝郡与謝野町字下山田小字柿内に位置する、WILLER TRAINS（京都丹後鉄道）の宮津線に属する駅です。その駅番号はT17であり、「宮豊線」という愛称の区間に含まれています。また、この駅の愛称は「美心 与謝野（うつくしごころ よさの）」として親しまれています。

この駅は、歴史的には国鉄および西日本旅客鉄道（JR西日本）によって運営されており、最初は丹後山田駅（たんごやまだえき）という名称でした。しかし、宮津線が北近畿タンゴ鉄道に移管された際には、野田川駅へ改称。その後、WILLER TRAINSへの移管に伴い、現在の与謝野駅という名称に変更されています。加えて、1985年までは加悦鉄道が当駅と加悦を結ぶ路線を運行していました。

歴史

与謝野駅は1925年（大正14年）7月31日に国有鉄道として開業しました。これにより、宮津駅から丹後山田駅への線路が延伸され、当駅が終着駅となりました。また、1926年12月5日には加悦鉄道が開業し、当駅に乗り入れるようになりました。1932年8月10日には峰山線が宮津線に統合され、以降は宮津線の一部として運営されています。

1984年2月1日には国鉄の荷物扱いが廃止され、1985年3月14日には国鉄の貨物取り扱いも終了しました。その後、同年の5月1日には加悦鉄道も廃止されました。1987年4月1日には国鉄の分割民営化が実施され、西日本旅客鉄道の駅になりました。1990年4月1日には北近畿タンゴ鉄道に移管され、駅名も野田川駅に変更されました。2013年7月10日、駅の愛称「美心 与謝野」が設定され、2015年4月1日にはWILLER TRAINSへの移管によって駅名が与謝野駅へと戻されました。

駅構造

与謝野駅は、単式と島式の複合型ホームを持ち、2面3線の構造です。このため、列車の交換や折り返しが容易に行なえます。駅舎は単式ホーム側に位置し、丹後ちりめんの産地として知られる地域にちなんで、着物の襟を模した特徴的な屋根が設置されています。島式ホームには、単式ホームの豊岡寄りから構内踏切を利用してアクセスでき、駅舎とは反対側にも構内踏切が設けられています。

なお、与謝野駅は15の有人駅の1つであり、簡易委託の体制です。窓口は早朝と夜間を除いて営業しており、かつては自動券売機も存在しましたが、2023年には撤去されています。窓口ではさまざまな種類の切符が購入でき、特急券や自由席特急券も取り扱っています。最近の運行状況において、当駅を始発駅または終着駅とする列車はないものの、かつては特定の時刻に終着列車が設定されていた時期もありました。

駅周辺の交通

駅の周辺には、丹後海陸交通のバス停があり、バス路線が多数運行されています。具体的には与謝線や福知山線の停留所が設けられており、旅行者や地域住民の足となっています。駅前の便利な立地は、地域の交通網を支える重要な要素です。

記念室と観光施設

与謝野駅の左側には「丹後山田駅資料室」があり、国鉄やJR西日本時代の貴重な鉄道部品が展示されています。小規模ではありますが、昭和50年代後半の丹後山田駅をNゲージで再現した模型が展示されているため、鉄道ファンにとって訪れる価値があります。また、与謝野町観光協会が運営するレンタサイクル「リンクル与謝野探訪」が駅に併設されており、観光客がこの地域を効率的に巡る手助けをしています（なお、冬季には休業する場合があります）。

このように、与謝野駅はその歴史とともに地域交通の要所として多くの人々に利用されてきた駅です。

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