丨部

部（こんぶ）について

部（こんぶ）は、漢字を部首として分類するための重要なグループの一つです。この部首は、特に筆画「丨」を持つ漢字を収録しており、この筆画は「竪」（ジュ、たて）と呼ばれています。さらに、中国の古典を参照すると、「永字八法」ではこの筆画が「努」として知られています。

歴史的背景

『説文解字』によれば、「丨」は上下に貫通する意を持つとされています。しかしながら、現代において収録されている漢字は「丨」を意符としているとは言い難く、その多くは創作された漢字であると考えられています。部首としては、特に音や意義が示されていないため、他の部首に比べるとあまり一般的には使用されていない印象があります。

主な字書での位置

部首「丨」は、部首の分類においてさまざまな字書で異なる位置に置かれています。具体的には以下の通りです：

• - 『説文解字』では540部のうち10番目（巻一上）
• - 『玉篇』では542部のうち155番目（巻十一）
• - 『四声篇海』では444部のうち277番目（巻十）
• - さらに、康熙字典では214部中の2番目として配置されています。

このように、様々な文献での位置は異なるものの、漢字そのものの成り立ちや使用頻度は一貫して低いとも言えるでしょう。

通称

それぞれの国によって、この部首の呼び方は異なります。日本では「ぼう」や「たてぼう」と呼ばれ、韓国では「뚫을곤부」（ttureul gon bu）、中国では「竪」（shù）として認識されています。また、英語圏では「Radical Line」として知られています。これらの名称は、この部首が持つ特性や音を反映しています。

字音と字義

中古漢語においては、「広韻」や「詩韻」、さらには「三十六字母」の中で出てきます。現代漢語では、普通話でも「gǔn」と発音され、広東語では「gwan2」とされます。また、日本語では「コン」と呼ばれ、韓国語では「곤」（gon）に対し、「貫通する」という意味合いが込められた訓読みがあります。

使用例

部（こんぶ）に属する漢字は中（zhōng）、串（chuàn）、𠁳（dāo）、𠁷（zhù）などが挙げられます。これらの字は、日常生活の中でも目にすることがあり、部首の理解に役立つ具体例と言えます。

まとめ

部（こんぶ）は漢字を理解する上での一つの手助けとなる部首ですが、独自の意義や音を持っているわけではなく、主に分類目的で使用されることが多いです。そのため、これを通じて漢字の奥深さや歴史的背景を探求することが重要です。また、部首「丨」が示すように、漢字の成り立ちは非常に多様で複雑なものであるため、今後とも興味を持って学んでいくことが求められます。

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