中山孝麿

中山孝麿

中山孝麿（なかやま たかまろ）は、嘉永5年12月3日（1853年1月12日）に生まれ、大正8年（1919年）11月27日に亡くなった、日本の華族（侯爵）であり、貴族院議員です。彼は東京府麹町区の区長（第6代）も務めました。

生涯

中山孝麿は山城国（現在の京都府）で、中山忠愛の次男として生まれました。明治天皇のいとこにあたります。中山家は代々公家であり、孝麿も幼少の頃から特別な教育を受けて育ちました。彼は、今城定政（定徳の養子）、錦織保親といった子を持ちました。

9歳の時に醍醐寺で出家し、権大僧都となりました。總持寺の住職も務めましたが、父である忠愛が失脚したため、1871年（明治4年）に還俗して家督を継ぎました。その後、彼は政界に進出し、様々な要職を歴任しました。

官歴

中山孝麿は、以下の役職を歴任しました。

日本橋区長
麹町区長
東宮大夫
宮中顧問官
東宮侍従長

特に、東宮侍従長および東宮大夫としては、皇太子（後の大正天皇）の側近として、その成長を支えました。1885年（明治18年）には東京府麹町区長に任命され、月俸八拾円を下賜されました。1887年（明治20年）には宮内書記官に任ぜられ、奏任官四等、年俸千二百円を下賜されました。1889年（明治22年）には明宮勤務を命じられ、勅任官に准じて扱われ、東宮侍従長に任ぜられました。1898年（明治31年）には東宮大夫に任ぜられ、皇太子の葉山や沼津への行啓に供奉しました。

1903年（明治36年）には帝室会計審査局長に任ぜられ、1905年（明治38年）には再び東宮大夫となりました。皇太子の呉軍港や愛知県下への行啓に供奉し、1907年（明治40年）には皇太子の山陰道行啓にも供奉しました。1919年（大正8年）11月27日に薨去しました。

栄典

中山孝麿は、その功績により、数々の位階と勲章を授与されています。

1889年（明治22年）従四位
1897年（明治30年）従三位
1901年（明治34年）正三位
1909年（明治42年）従二位
1918年（大正7年）正二位

1889年（明治22年）大日本帝国憲法発布記念章
1892年（明治25年）勲四等瑞宝章
1899年（明治32年）勲三等瑞宝章
1900年（明治33年）勲二等瑞宝章
1901年（明治34年）旭日重光章
1906年（明治39年）勲一等瑞宝章・明治三十七八年従軍記章
1915年（大正4年）大礼記念章、旭日大綬章
1919年（大正8年）旭日桐花大綬章

外国勲章

イタリア王国：王冠第一等勲章
スペイン王国：イサベル・ラ・カトリカ第一等勲章
ロシア帝国：神聖アンナ第一等勲章
フランス共和国：レジオンドヌール勲章グラントフィシエ
イギリス帝国：皇帝皇后両陛下戴冠記念章
ベルギー王国：レオポール第二等勲章

中山孝麿は、明治という激動の時代において、日本の近代化に貢献した一人として、その名が残されています。

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