久保和明

久保和明

1975年8月8日生まれ、千葉県市川市出身。俳優、そして映画プロデューサーとして活動する久保和明は、株式会社レオーネの代表取締役社長も務める人物です。

俳優としてのキャリア開始

日本映画大学の前身である日本映画学校の10期生として学んだ後、1999年に村川透監督作品のテレビドラマ『はみだし刑事情熱系 V』で俳優としてキャリアをスタートさせました。以降、数多くのテレビドラマや映画といった商業作品に出演し、その活動の幅を広げていきました。

企画・制作への挑戦と多才ぶり

俳優として経験を積む一方で、24歳という若さでオリジナルドラマ『Mean's』を企画・制作するという新たな挑戦に乗り出します。この作品では、プロデューサー、企画、原案、脚本、監督、主演、宣伝といった役割を一人でこなし、その多才ぶりが注目を集めました。テレビ朝日系の深夜番組『トゥナイト2』では「今最も面白い映画人」として特集されるなど、当時の新聞や週刊誌など様々なメディアで取り上げられ、話題となりました。

活動領域の拡大とレオーネ設立

2007年からは、俳優活動に加えて、タレントのマネジメントやキャスティング、そして映画プロデューサーとして映像制作の分野にも深く関わるようになります。さらに、ラジオ番組のパーソナリティを務めるなど、その活動は多岐にわたりました。

27歳になった2004年には、公認会計士の友人の勧めもあり、映像制作会社である株式会社レオーネを設立します。同社は映画、ドラマ、PV、MV、ビデオシネマ、企業向けビデオなど、年間30本以上もの多種多様な映像作品を手掛けるまでに成長しました。

プロデューサーとしての躍進

俳優としての活動も継続していますが、2008年頃からは特に映像作品の制作、中でも映画プロデューサーとしての活動が中心となります。プロデューサーとして手掛けた作品の中からは、数々のヒット作が生まれています。城定秀夫監督との連携が多く見られ、『デコトラ☆ギャル』『ヤンキー女子高生』『眼球遊園』『ブラックジャーナル』『クロガラス』といったシリーズ作品や、多様なジャンルの作品を手掛けています。

近年では、高い評価を得ている作品にも数多く携わっています。

主なプロデュース作品

『アメイジング グレイス 〜儚き男たちへの詩〜』 (2010)
『タナトス』 (2011)
『カフェ・ソウル』 (2009, 日韓合作)
『アルプススタンドのはしの方』 (2020)
『愛なのに』 (2022)
『猫は逃げた』 (2022)
『ビリーバーズ』 (2022)
『銀平町シネマブルース』 (2023)
『セフレの品格 初恋／決意』 (2023)
『神回』 (2023)
『17歳は止まらない』 (2023)
『新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!』 (2024)

受賞歴のある作品

特に近年プロデュースした作品は多くの賞を受賞しており、その手腕が国内外で認められています。

『アルプススタンドのはしの方』(2020)
第42回ヨコハマ映画祭 監督賞（城定秀夫）
2020年度日本映画ベストテン 第6位
第12回TAMA映画祭 特別賞
第94回キネマ旬報ベスト・テン 日本映画ベスト・テン10位
『映画芸術』2020年日本映画ベストテン３位
第30回日本映画プロフェッショナル大賞 監督賞（城定秀夫）、ベストテン３位
Filmarks 初日満足度ランキング 第1位

『愛なのに』(2022)
第44回ヨコハマ映画祭 主演男優賞（瀬戸康史）
第44回ヨコハマ映画祭 助演女優賞（河合優実）
第14回TAMA映画賞 最優秀新進女優賞（河合優実）
第24回ウディネ・ファーイースト映画祭 脚本賞（今泉力哉・城定秀夫）
Filmarks 初日満足度ランキング 第1位

『ビリーバーズ』(2022)
第14回TAMA映画賞 最優秀新進男優賞（磯村勇斗）
第1回女性記者ライター映画賞 主演男優賞（磯村勇斗）

俳優としての主な出演作品

初期には多くの注目作に出演しています。PFFアワード受賞作品やスカラシップ作品、さらにはハリウッド映画にも出演経験があります。

映画：『青〜chong〜』(2000), 『空の穴』(2000), 『GUN CRAZY』(2000), 『凶気の桜』(2002), 『偶然にも最悪な少年』(2003), 『ゼブラーマン』(2003), 『SAYURI』(2005), 『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』(2005) など
テレビドラマ：『はみだし刑事情熱系 V』(1999), 『ランチの女王』(2002), 『救命病棟24時〜アナザーストーリー』(2006) など
オリジナルビデオ：『Means!』(2001, 監督・出演), 『岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説 EPISODE-2』(2001) など
* 舞台：『冬の雨』(1997), 『アパッチ水滸伝』(1999)

俳優として始まり、自らの企画・制作、そして映像制作会社の経営と、活動の幅を広げてきた久保和明。現在はプロデューサーとして日本映画界を支える重要な役割を担っており、その精力的な活動は続いています。

もう一度検索