二見興玉神社

二見興玉神社について

二見興玉神社（ふたみおきたまじんじゃ）は、三重県伊勢市の二見町江に所在する神社であり、旧社格は村社です。現在は神社本庁の別表神社としても認識されています。この神社の特徴的なポイントは、本社が海の近くにある夫婦岩（めおといわ）で知られていることです。ここに祀られている祭神は、猿田彦大神と宇迦御魂大神で、後者は神宮外宮の豊受大神の別名とされています。

神社の概要

二見興玉神社は、約700メートル沖合に沈む興玉神石を拝する場所でもあり、祭神である猿田彦大神に由来します。猿田彦大神は、天孫降臨の際に道を案内したことから、「道開き」や「導きの神」として尊ばれています。この神様の神使とされた蛙は、参拝者が神社を訪れた際の神徳を受けたことを象徴しています。そのため、境内には蛙の塑像が多く並び、これは「カエル」という言葉が「無事に帰る」や「貸した物が還る」、「お金が返る」といった意味を持つことから、特に人気のある験担ぎとなっています。

この神社は三重県内で二番目に訪れる人が多く、2013年には265万7590人が訪れました。そのため、地域の人々にとって重要な存在です。

夫婦岩

夫婦岩は、日の大神（天照大神）や興玉神石を拝むためのシンボルであり、神社の重要な要素です。古くは男岩（立石）と女岩（根尻岩）という名前で知られていましたが、いつからか夫婦岩と呼ばれるようになりました。この名称の由来については不明ですが、江戸時代中期の文献には大注連縄が掛けられた夫婦岩の描写が残されています。

夫婦岩の間から見る初日の出の光景は、カレンダーなどで広く使用されているものの、実際には冬季には見られないことが多いです。夏至前後の約4か月間は夫婦岩から御来光を拝むことができ、特に夏至の近くの2週間は、富士山からの御来光が見えるため、多くのカメラマンや観光客が訪れます。また、冬至の時期には夫婦岩の隙間から昇る月が観賞でき、満月の日には特に多くの訪問者が集まります。

根尻岩は1918年の台風によって根本から折れ、1921年に修理が行われました。その際に設置角度が変わり、現在では片理の方向が立石とは異なる位置に設けられています。

歴史

二見興玉神社の歴史は1910年にさかのぼります。この年、猿田彦大神を祀っていた興玉社と宇迦御魂大神を祀る三宮神社が合併し、現在の社名となりました。興玉社は、夫婦岩に注連縄を張り、興玉神石を拝むための遙拝所から始まりました。その始まりは、天平年間に僧行基が江寺を創建した際に遡ります。三宮神社は元々境内の天の岩屋に祀られていましたが、文禄年間に外に移され、1910年に興玉社本殿に合祀されました。

祭祀と行事

二見興玉神社では定期的に祭りが行われています。7[[月14日]]には「二見大祭」があり、茶屋清渚連による注連縄の奉納が行われます。その他にも、5[[月5日]]や9[[月5日]]、または12[[月]]の土日には夫婦岩の大注連縄の張り替え神事、5[[月21日]]には藻刈神事が開催されています。境内社としては、綿津見大神を祀る龍宮社があり、旧暦の5月15日には祭りが行われます。

交通アクセス

神社へのアクセスはJR参宮線の二見浦駅から徒歩で約15分、あるいはCANばすの「夫婦岩東口」バス停からも訪れることができます。名古屋エリアの観光地としても注目を集めるこの神社は、訪れる価値があるスポットです。

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