井上和行

井上和行：昭和を彩った名脇役

井上和行（いのうえ かずゆき、1929年3月11日 - ）氏は、日本の元俳優である。民衆舞台や竜企画といった劇団に所属し、昭和のテレビドラマ黄金期を支えた名脇役として活躍した。

幅広い作品への出演

彼のキャリアは1959年のテレビドラマ『氷雨』から始まり、1980年代まで実に多くの作品に出演している。その中には、NHK大河ドラマも複数含まれる。代表的な出演作品として、『太閤記』（佐久間信盛役）、『源義経』（隆恵法師役）、『春の坂道』（平岡頼勝役）、『国盗り物語』（大久保忠世役）などがある。これらの作品において、井上氏は時代劇から現代劇まで、実に様々な役柄を演じ分けている。

多様な役どころと作品群

井上氏が演じた役柄は、時代劇における武士や僧侶から、現代劇における会社社長や一般市民まで多岐に渡る。単なる脇役という枠にとどまらず、作品に深みと奥行きを与える存在感を放っていた。数多くの作品に出演していることから、その演技力は高く評価されていたことが窺える。

具体的な出演作品としては、以下のようなものがある。

テレビドラマ:
『氷雨』（1959年）
『明日に生きる』（1960年）
『西武民話劇場 人妻椿』（1960年）
『テレビ偉人伝 北里柴三郎』（1960年）
『テレビ図書館 三人兄弟』（1960年）
『侍 第3回「土佐犬」』（1960年）
『廃液』（1960年）
『眉月の誓い』（1962年）
『一匹』（1963年）
『徳川家康』（1964年）
『小さな目』（1964年）
『おはなはん』（1966年）
『とし子さん』（1966年）
『螢火』（1967年）
『チャコとケンちゃん』（1968年）
『すばらしき罠』（1969年）
『もう一つの傷』（1971年）
『天下御免』（1971年）
『放浪記』（1974年）
『破れ傘刀舟悪人狩り』（1975年）
『寺島町奇譚』（1976年）
『太陽にほえろ!』 (複数回出演)
『少年ドラマシリーズ / 赤い月』（1977年）
『日本の戦後』（1977年）
『悪女について』（1978年）
『松本清張シリーズ・火の記憶』（1978年）
『噂の刑事トミーとマツ』(複数回出演)
『秘密のデカちゃん』（1981年）
『男たちの旅路』（1979年）
『空よ海よ息子たちよ』（1981年）
『新ハングマン』（1983年）
『白夜』（1984年）
『スクール☆ウォーズ』（1984年）

映画:
『荒い海』（1969年）
『沖縄』（1970年）
『春男の翔んだ空』（1977年）
『裸の大将放浪記』（1981年）

吹き替え:
『サンダーバード』（ヘクター・ミクギル役）

晩年と現在

近年は、映像コンテンツ権利処理機構に連絡のとれない権利者として掲載されている。 昭和時代の数々の名作に出演し、視聴者へ多くの感動を与えた井上和行氏の功績は、これからも記憶されるべきであろう。

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