京成松戸線

京成松戸線

京成松戸線は、千葉県松戸市の松戸駅と習志野市の京成津田沼駅を結ぶ、全長26.5kmの鉄道路線です。2025年4月1日に京成電鉄が新京成電鉄を吸収合併したことに伴い、路線名が新京成線から京成松戸線へと変更されました。駅ナンバリングはKS-66～KS-88。

概要

かつては新京成電鉄によって運営され、「新京成線」として親しまれていました。合併後も、運行形態や運賃体系は基本的に維持されています。路線の特徴として、全線が千葉県内に位置し、台地の分水嶺に沿ったルートを通るため、トンネルや水域を渡る橋梁が一切存在しないことが挙げられます。

路線データ

管轄：京成電鉄（第一種鉄道事業者）
路線距離（営業キロ）：26.5 km
軌間：1,435 mm
駅数：24駅（起終点駅含む）
単線区間：新津田沼駅 - 京成津田沼駅間
複線区間：松戸駅 - 新津田沼駅間
電化区間：全線（直流1,500 V）
閉塞方式：自動閉塞式
最高速度：85 km/h
保安装置
三咲駅 - 高根木戸駅間：1号型ATS
松戸駅 - 三咲駅、高根木戸駅 - 京成津田沼駅間：C-ATS
車両基地所在駅：くぬぎ山駅
最小曲線半径：139 m（新津田沼駅 - 京成津田沼駅間）

運行形態

基本的には6両編成の普通列車が、京成津田沼駅 - 松戸駅間を全線通しで運転しています。朝晩には、車両基地のあるくぬぎ山駅発着の列車や、新津田沼駅折り返し列車も運行されます。一部列車は京成千葉線に直通し、千葉中央駅まで乗り入れています。

ラッシュ時には、京成津田沼駅 - 新津田沼駅間が単線のため、運転間隔が調整されています。日中でも10分間隔で運行されており、郊外路線としては本数が多いのが特徴です。これは、駅間距離が短く、生活需要が高いことが理由として挙げられます。

千葉線への直通運転

2006年12月10日に、長らく中断されていた京成千葉線への直通運転が再開されました。2021年11月現在、8900形および80000形以外の車両が使用され、全列車が松戸駅 - 京成津田沼駅 - 千葉中央駅間を運行しています。

直通運転はラッシュ時を避け、日中時間帯に実施されています。京成津田沼駅では、千葉線との乗り換えの便宜を図るため、同一ホーム上で乗り換えられるよう配慮されています。

歴史

路線のルーツは、旧日本陸軍鉄道連隊が演習用に敷設した軌道敷にあります。第二次世界大戦後、京成電鉄が払い下げを受け、子会社である新京成電鉄を設立。1947年12月27日に新京成線として、新津田沼駅 - 薬園台駅間が開業しました。

その後、延伸工事が進められ、1955年4月21日に初富駅 - 松戸駅間が開業し、全線が開通しました。全通後、沿線地域の発展に大きく貢献し、住民の生活を支える路線として親しまれてきました。

年表

1947年（昭和22年）12月27日：新京成線として新津田沼駅 - 薬園台駅間が開業
1955年（昭和30年）4月21日：初富駅 - 松戸駅間が開業し、全線開通
2006年（平成18年）12月10日：京成千葉線への直通運転再開
2025年（令和7年）4月1日：京成電鉄が新京成電鉄を吸収合併し、京成松戸線に名称変更

沿線風景

松戸駅を出発すると、下総[[台地]]を登る緩やかな勾配が続きます。沿線には住宅地や梨園が広がり、のどかな風景が楽しめます。新鎌ヶ谷駅からは北総線と並走し、鎌ヶ谷大仏駅付近では、鎌ヶ谷大仏を見ることができます。終点の京成津田沼駅に近づくと、市街地の景色が広がります。

使用車両

80000形
N800形
8900形
8800形

今後の展望

京成松戸線は、沿線住民の生活を支える重要な路線として、今後もその役割を果たし続けるでしょう。C-ATSの全線拡大など、安全性向上への取り組みも進められています。

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