伊集院町上神殿

鹿児島県日置市伊集院町上神殿

伊集院町上神殿（いじゅういんちょうかみこうどの）は、鹿児島県日置市に位置する地域です。かつては薩摩国日置郡伊集院郷に属し、その歴史は鎌倉時代にまで遡ります。ここでは、上神殿の地理、歴史、そして現代の姿について詳しく解説します。

地理

上神殿は日置市の東部に位置し、野田川の上流域に広がっています。北から東にかけては鹿児島市郡山岳町、南は伊集院町麦生田、伊集院町下神殿、西は東市来町養母、東は鹿児島市有屋田町と隣接しています。地域の北西端には重平山があり、そこを源流とする野田川が地域を南北に貫いています。集落は、海抜150mから180mの丘陵の麓に点在し、県道309号線が東西に走っています。

歴史

上神殿の成立と中世

上神殿という地名は、鎌倉時代から確認されており、薩摩国伊集院の一部でした。建久8年の「薩摩国図田帳」には、伊集院の一部としてその名が見られます。南北朝時代には税所氏の衰退とともに伊集院氏の支配下に入りますが、その後、伊集院氏の当主が肥後へ亡命したことで、島津氏の直轄領となりました。中世後期には、下神殿と合わせて「神殿」と総称されていたとされています。

近世の上神殿

江戸時代には、薩摩国日置郡伊集院郷に属していました。村高は時代によって変動しており、天明8年には793石余、天保郷帳には644石余、旧高旧領取調帳には794石余と記録されています。村内には郡山往還が通り、人々の往来を支えていました。

町村制施行以降

1889年の町村制施行により、周辺の村々と合併して下伊集院村が成立し、上神殿は下伊集院村の大字となりました。1956年には下伊集院村が分割され、上神殿は伊集院町の一部となりました。その後、1998年には一部地域が東市来町に編入されるなど、境界の変更がありました。2005年には伊集院町が周辺町村と合併し、日置市が誕生。この際、大字の名称は「伊集院町上神殿」と変更されました。

人口

2020年10月1日現在、上神殿の人口は291人、世帯数は115世帯です。国勢調査に基づく人口データは、1995年以降の推移を追うことができます。

施設

公共施設

地域には、伊集院森林公園、上神殿公民館、中神殿公民館などの公共施設があります。

寺社

日枝神社は、大国主命を祀る神社で、創建年代は不明ですが、天文8年に焼失した社を島津貴久が再興したと伝えられています。

教育

小・中学校は、日置市の市立学校に通学することになります。

交通

地域内には、鹿児島県道309号山田湯之元停車場線が通っており、交通の便を担っています。

まとめ

伊集院町上神殿は、古い歴史と豊かな自然を持つ地域です。住民は地域社会を形成し、地域の文化を継承しながら生活しています。この地域は、歴史的な変遷を経ながらも、その独自性を保ち続けています。

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