保谷駅

保谷駅

保谷駅（ほうやえき）は、東京都西東京市東町三丁目に位置する、西武鉄道池袋線の駅です。駅番号はSI12で、駅長室は西東京市にありますが、プラットホーム東側の約3分の1は練馬区に跨がっています。

歴史

保谷駅は、1915年（大正4年）4月15日に開業しました。その後、以下のような変遷を辿っています。

1964年（昭和39年）8月：構内踏切を廃止し、橋上駅舎の使用を開始、北口が開設されました。
1986年（昭和61年）12月30日：保谷乗務所ビルが使用開始されました。
1991年（平成3年）12月27日：新駅舎が使用開始されました。
2003年（平成15年）：北口が改築されました。
2006年（平成18年）:
3月25日：エレベーターおよびエスカレーター設置工事が完了しました。
12月23日：待合室が使用開始されました。
2007年（平成19年）2月11日：バリアフリー化、駅構内改良工事が完了し、トイレが移設され、多機能トイレが使用開始されました。
2009年（平成21年）4月16日：西武鉄道直営の新商業施設「Emio保谷」がリニューアルオープンしました。
2010年（平成22年）3月21日：新上りホーム（3番ホーム）が使用開始され、旧上りホーム（2番ホーム）が使用停止となりました。
2011年（平成23年）7月17日：駅改良工事が完了し、2番ホームが使用再開され、2面3線の構造となりました。

駅構造

保谷駅は、単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、計2面3線のホームを持つ地上駅で、橋上駅舎を有しています。駅の所沢寄りには保谷電留線があり、池袋駅との間の各駅停車の多くが当駅を始発・終点としています。また、地下鉄直通列車の一部も当駅で折り返します。保谷乗務所が設置されており、当駅に停車する多くの列車で乗務員の交代が行われます。

各ホームにはエレベーターが1基、上下エスカレーターが2基設置されています。ただし、3番ホームは幅が狭いため、上りエスカレーターは1人分の幅しかないものが使用されています。橋上駅舎には、改札内コンコースに多機能トイレがあり、改札外は南北自由通路となっています。北口側には地上との間にエレベーターと上りエスカレーターが1基ずつ、南口側にはペデストリアンデッキに接続するほか、エレベーターと上りエスカレーターが1基ずつ設置されています。

のりば

2番ホームは、主に以下の3つの用途で使用されます。

1. 当駅止まり列車の大半: 当駅止まりの列車は、2番ホームに停車後、通常は保谷電留線に入庫します。ただし、当駅から下り回送列車となる場合は、1番ホームに停車することもあります。
2. 当駅始発列車の一部: 上り始発列車は原則3番ホームから出発しますが、朝ラッシュ時や折り返し時間が短い場合などに、2番ホームに到着した当駅止まりの列車がそのまま折り返すことがあります。その場合、西武新宿線各駅の上りホームと同じメロディが流れます。また、下り列車は初電のみが当駅始発で、2番ホームから出発します。
3. 下り優等列車の待避: 当駅では、特急や快速急行の通過待ちや「S-TRAIN」との接続を行う下り列車があります。また、ダイヤが乱れた場合には、急行や快速を待避することもあります。

有料座席指定列車「S-TRAIN」は、平日ダイヤのみ上下列車とも当駅に停車します（土休日ダイヤでは通過）。なお、小手指行きは降車専用、豊洲行きは乗車専用となり、当駅を含む西武線内のみの乗車はできません（当駅 - 東京メトロ有楽町線・飯田橋駅までの乗車は可）。

保谷電留線

保谷駅の所沢寄りには、保谷電留線があります。留置線への出入庫は、2番または3番ホームを通して行われます。両ホームには、池袋方、所沢方の両方に出発信号機が備わっており、構造上は3番ホームから下り列車を出発させることも可能です。10両編成対応の留置線が4本あり、このうち3本が夜間に翌朝の始発列車に備えて車両が留置されています。上り初電は朝4時25分で、関東地方の私鉄の中で最も早い時刻です。

ダイヤが乱れた場合、地下鉄線からの列車が当駅で運転を打ち切り、留置線を経由して折り返すことがあります。その場合、通常当駅を通過する地下鉄直通快速が当駅に臨時停車する場合があります。ただし、運転整理は石神井公園駅・所沢駅・小手指駅などで行われることが多いです。

駅改良工事

かつては島式ホーム1面2線のみでしたが、東京メトロ副都心線を介した東急東横線方面への直通運転開始に伴い、北側に3番ホームを増設する改良工事が行われました。この工事は、ホームの混雑緩和、下り当駅止まりの列車が本線を塞ぐことによる後続列車への支障の緩和、保谷電留線への出入庫による上り線への障害の緩和を目的としていました。

2010年3月21日、新上りホームとして3番ホームが供用開始され、旧上りホームの2番ホームは一時的に使用停止となりました。その後、下りホームを所沢寄りにずらして停止位置目標を50メートル移動させ、新2番ホームの線路と本線との渡り線（池袋側）を設け、2011年7月17日に2番ホームが使用再開され、駅改良工事が完了しました。

利用状況

2023年度の1日平均乗降人員は55,681人で、西武鉄道全92駅中14位です。近年は増加傾向にあります。

駅周辺

駅周辺には閑静な住宅街が広がっています。駅構内には、ITS' DEMO、Emio保谷、みずほ銀行・ゆうちょ銀行ATM、TOMONYなどの店舗があります。

北口

北口は、都市再開発は一段落していますが、駅前に駐車場や畑が多く残り、今後の開発の余地があります。タクシー乗り場（屋根なし）、西東京市立下保谷児童館・下保谷福祉会館、丸正食品 保谷北口店、業務スーパー 保谷店、保谷駅前郵便局、西武鉄道保谷電留線、あらやしき公園などがあります。

南口

南口は、2012年3月に再開発が完了し、ロータリーやペデストリアンデッキを備えた交通広場が整備されました。SOLEIL保谷、SUTEA、西友 保谷店、西東京市 保谷駅前図書館・公民館、三菱UFJ銀行 保谷支店、西京信用金庫 保谷支店などがあります。

バス路線

南口周辺発着

南口には、「保谷駅南口」停留所があり、西武バスと関東バスが運行しています。主な路線は以下の通りです。

1番のりば: 鷹21：三鷹駅（関東バスと共同運行）
2番のりば: 吉63：吉祥寺駅、田41：田無駅、保03：西武車庫
3番のりば: 吉66：吉祥寺駅、保02：西武車庫、鷹21・田41・保01：天神山（鷹21は関東バスと共同運行）

また、「保谷駅入口」停留所からは、西武バスと練馬区みどりバスが運行しています。

北口発着

北口には、「保谷駅北口」停留所があり、西武バスが運行しています。主な路線は以下の通りです。

西東京市はなバス第1ルート：北町循環

また、眼鏡市場横の停留所からは、練馬区みどりバスが運行しています。

隣の駅

西武池袋線

S-TRAIN: （平日のみ停車。豊洲行きは乗車のみ、小手指行きは降車のみ取り扱い）
快速急行・急行・快速: 通過
通勤急行: 大泉学園駅 (SI11) ← 保谷駅 (SI12) ← 東久留米駅 (SI14)（上りのみ運転）
通勤準急・準急・各駅停車: 大泉学園駅 (SI11) - 保谷駅 (SI12) - ひばりヶ丘駅 (SI13)

脚注

注釈

出典

東京都統計年鑑
西武鉄道の1日平均利用客数

関連項目

日本の鉄道駅一覧
保谷電留線

外部リンク

保谷駅（駅情報） - 西武鉄道

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