信濃森上駅

信濃森上駅：北アルプスの玄関口、静かに時を刻む山里の駅

信濃森上駅は、長野県北安曇郡白馬村の大自然に抱かれたJR東日本大糸線沿線にある駅です。駅番号は12番。周囲には、緑豊かな山々、清流、そして静かな住宅街が広がっています。

歴史：大糸線の発展と共に歩んできた軌跡

信濃森上駅は、1932年、国鉄大糸南線の神城駅―信濃森上駅間の開通に伴い開業しました。当初は旅客と貨物の両方を扱い、地域の経済活動に貢献しました。その後、1935年には中土駅まで、1957年には小滝駅まで路線が開通、大糸線と改称され、信濃森上駅も大糸線の一部として発展を遂げました。

1960年には白馬駅―信濃森上駅間が電化され、松本方面からの電車と糸魚川方面からの気動車が乗り換えできるようになりました。この電化により、信濃森上駅の重要性が増し、多くの乗客が利用するようになりました。1967年には信濃森上駅―南小谷駅間も電化され、さらに利便性が向上しました。

しかし、時代の流れとともに、1971年には貨物の取扱いを廃止、1983年には無人駅化、荷物扱いも廃止されました。その後、2000年には一時的に簡易委託が再開されましたが、2006年には終了。2007年には駅舎の改築が行われました。2014年には長野県神城断層地震の影響で運休となりましたが、同年12月に営業を再開しました。

駅の構造：簡素ながらも風格漂う佇まい

信濃森上駅は地上駅で、現在は単式ホーム1面1線となっています。かつては相対式ホーム2面2線、さらには2面3線の構造でしたが、現在の簡素な構造に変化しました。ホーム間の移動はかつては跨線橋で行われていました。現在、白馬駅が信濃森上駅を管理しています。

利用状況：静かな山里の駅、穏やかな日常

近年、信濃森上駅の利用客数は減少傾向にあります。2007年度から2011年度にかけての1日平均乗車人員は、30人台から20人台へと減少しています。これは、自動車の普及や人口減少など、様々な要因が考えられます。それでも、地元住民の生活道路としての役割は今もなお重要な位置を占めています。

駅周辺：自然と歴史に囲まれた環境

信濃森上駅の周辺には、静かな住宅街が広がり、ロッジなどの宿泊施設もあります。また、白馬村営運動場北部グラウンド、松川、姫川、塩島城跡といった史跡、国道148号、白馬岩岳スキー場など、魅力的なスポットも近隣にあります。

アクセス：バス路線と周辺環境

駅前に路線バスの発着所はありませんが、近くの「岩岳新田」停留所からアルピコ交通の路線バスが運行しており、白馬駅や白馬コルチナ方面へのアクセスが可能です。「長野白馬線」特急バスも利用できます。

その他：映画の舞台にもなった歴史

信濃森上駅は、映画「銀色のシーズン」で白馬桃山駅として登場しました。また、1990年代中頃までは、多くの急行列車の始発・終着駅として利用され、にぎわいをみせていました。

隣の駅

白馬駅
白馬大池駅
* 南小谷駅

信濃森上駅は、大糸線の歴史と共に発展し、現在も地域の交通を支えています。静かな山里の駅として、これからもその役割を担い続けることでしょう。

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