倉本一真

倉本一真：レスリングエリートから総合格闘技の舞台へ

倉本一真（くらもと かずま、1986年10月29日 - ）は、滋賀県出身の日本の男性総合格闘家、元レスリング選手です。リバーサルジム新宿Me,Weに所属し、その卓越した運動能力と不屈の精神で、格闘技界にその名を刻んでいます。

レスリングで培った確かな実力

倉本選手は、幼少期から空手、柔道、レスリングに親しみ、中学2年生で全国中学生選手権ベスト8に進出。滋賀県立日野高等学校時代には、全国高等学校選抜レスリング大会、JOC杯ジュニア、全国高校生グレコローマン選手権、国民体育大会少年の部など、数々のタイトルを総なめにしました。拓殖大学、山梨学院大学でレスリングを続け、2007年には全日本大学グレコローマン選手権60kg級で優勝。大学卒業後は自衛隊に入隊し、全日本レスリング選手権大会男子グレコローマン59kg級・60級で2012年から3連覇を達成。2013年レスリング世界選手権では7位入賞を果たすなど、輝かしい実績を残しました。

2016年リオデジャネイロオリンピック出場を目標としていましたが、全日本レスリング選手権大会での敗北により、その夢は叶いませんでした。

総合格闘家としての新たな挑戦

オリンピックへの道を断念後、倉本選手は新たな挑戦の場として総合格闘技を選びました。修斗のトライアウトに合格後、2017年にプロデビュー。Shooto Infinity League Finals 2017で鈴木弘之選手にKO勝ちを収め、鮮烈なデビューを飾りました。

2019年11月には、SHOOTO 30th ANNIVERSARY TOUR FINALで根津優太選手と対戦。8度のジャーマン・スープレックスを成功させ、TKO勝利。この試合は、修斗年間表彰ベストバウトに選出されました。2020年5月には、修斗世界バンタム級暫定王座決定戦で岡田遼選手と対戦しましたが、KO負けを喫し、王座獲得はなりませんでした。

RIZINでの活躍

2020年12月、倉本選手はRIZINに初参戦。RIZIN.26で中原太陽選手にTKO勝ちを収めました。その後も、RIZIN.29のバンタム級JAPANグランプリ1回戦でアラン“ヒロ”ヤマニハ選手と対戦、RIZIN TRIGGER 2ndで加藤ケンジ選手にTKO勝ち、RIZIN LANDMARK vol.3で魚井フルスイング選手に判定勝ちを収めるなど、激戦を繰り広げています。RIZIN LANDMARK 4では元谷友貴選手に判定負け、RIZIN LANDMARK 5では太田忍選手にKO負けを喫しましたが、2024年のRIZIN.46ではヤン・ジヨン選手に判定勝利を収めました。

人柄とエピソード

倉本選手は、2020年に女子レスリング金メダリストの登坂絵莉選手と結婚。2021年には第一子となる息子が誕生しました。格闘技一本に集中するまでは、仕事と両立しながら週3回の練習で修斗のタイトルマッチまで上り詰めたというエピソードからも、その努力家な一面が伺えます。

2024年12月14日には、NHK Eテレ「阿佐ヶ谷アパートメント」に妻の登坂絵莉さんとともに出演するなど、多方面で活躍しています。

倉本一真選手は、レスリングで培った強靭な肉体と精神力、そして飽くなき挑戦心で、これからも総合格闘技界を盛り上げてくれることでしょう。

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