傅 (姓)

姓氏「傅」について

「傅」という姓は、漢民族において非常に重要な姓の一つです。『百家姓』では84番目に位置しており、その由来は古くから伝わってきました。中国において、2020年の第7回全国人口調査によると、この姓は全国で約448万人が有しており、姓の中では66番目に多いものとなっています。また、台湾においても「傅」は見られ、2018年の統計では約53,437人がこの姓を名乗っています。こちらでは56位にランクインしています。

書き方と表記について

中華人民共和国では、「傅」という字が「付」として誤って表記されることがしばしばあります。しかし、これはあて字であり、元々「付」である姓は非常に少数です。1977年に提案された第二次漢字簡化方案では、「傅」を「付」と表記することが提案されましたが、正式には採用されませんでした。

著名な人物紹介

「傅」という姓を持つ有名な人物は数多く、それぞれ異なる時代や分野で活躍してきました。以下に代表的な人物を紹介します。

• - 傅説（ふえつ）: 殷時代の高宗（武丁）の宰相として知られ、古代中国の政治に大いに貢献しました。
• - 傅寛: 前漢の武将で、多くの戦闘において活躍しました。
• - 傅介子: こちらも前漢の武将で、数々の伝説を持つ著名な存在です。
• - 傅昭儀: 前漢の元帝の妃であり、哀帝の祖母という位置付けでした。
• - 傅嘏: 三国時代の魏における政治家として、その名を歴史に刻んでいます。
• - 傅彤: 三国時代の蜀漢における武将で、傅肜という別名も持つ人物です。
• - 傅僉: 三国時代の蜀漢の武将で、傅彤の子としても知られています。
• - 傅玄: 西晋時代の政治家であり、学者としても名を馳せました。
• - 傅顔: 五胡十六国時代の前燕で活躍した武将です。
• - 傅永: 南北朝時代の北魏の軍人として、重要な役割を果たしました。
• - 傅奕: 唐の時代の学者で、多方面での研究を行いました。
• - 傅友徳: 元末から明初にかけて活躍した軍人として知られています。
• - 傅山: 明末清初の時代における文人かつ画家で、芸術の分野でも顕著な業績を残しました。
• - 傅増湘: 中華民国の政治家として影響力を持った存在でした。
• - 傅作義: 軍人として名を馳せた後、政治活動にも携わりました。
• - 傅斯年: 台湾における著名な歴史学者で、中央研究院歴史語言研究所の創立者です。
• - 傅全有: 軍人として、さまざまな戦争に参加しました。
• - 傅鉄山: 中国天主教愛国会の主席として知られる北京教区司教です。
• - 傅文俊: 芸術の分野でも高く評価されています。
• - フー・ツォン（傅聰）: 世界的なピアニストとして名を馳せています。
• - マルコ・フー（傅家俊）: 香港出身のスヌーカー選手で、その業績は多くの支持を得ています。
• - テレサ・フー（傅穎）: 香港の歌手及び女優として活躍しています。

朝鮮における傅姓

「傅」はまた朝鮮においても姓の一つとして存在します。2015年の国勢調査では、韓国内の人口が23人と非常に少数派ですが、そのルーツは中国と同様に古く、様々な歴史が影響を与えています。

まとめ

「傅」という姓は、中国と朝鮮の文化において非常に重要な位置を占め、数多くの著名な人物を輩出しています。これらの人物の業績は、それぞれの国の歴史や文化を形作る重要な要素となっています。今後も「傅」という姓は、多くの人々に親しまれ、さらなる発展を遂げていくことでしょう。

もう一度検索