傅良佐

傅良佐（ふ りょうさ、字は清節）は、清末から中華民国初期にかけて活躍した軍人です。彼は北京政府の安徽派に属し、段祺瑞の腹心として「四大金剛」の一人に数えられました。

1894年、傅良佐は湖南時務学堂で学び始めましたが、後に北洋武備学堂へ転学。卒業後、日本の陸軍士官学校へ留学し、砲兵科で専門知識を習得しました。帰国後は、北洋督練処で提調や兵備幇弁を歴任し、軍人としてのキャリアをスタートさせます。1907年には、東三省兵備処擬訂軍制に任命され、その後、吉林辺務幇弁兼護理督弁事宜へと昇進しました。袁世凱からもその能力を認められ、軍事参議に任ぜられています。

中華民国成立後の1912年、傅良佐は総統府軍事処処長に任命され、中将へと昇進。同年11月には、察哈爾省副都統に任ぜられました。翌年には直隷省へ転任し、薊楡鎮守使や高等軍事裁判処処長などの要職を歴任しました。

1916年5月、傅良佐は陸軍部次長に栄転します。袁世凱の死後、彼は段祺瑞率いる安徽派に属し、その有力幹部として重きをなしました。1917年7月の張勲復辟事件では、段祺瑞を補佐して張勲の掃討作戦を指揮。その功績により、同年8月には湖南督軍兼冠威将軍に任命されました。しかし、同年11月、陸栄廷率いる旧広西派との戦いに敗れ、湖南を追われることとなります。その後、辺防督弁公署参謀長に転任しました。

1920年7月の安直戦争において、傅良佐は段祺瑞の密使として天津で直隷派との交渉にあたりましたが、逆に直隷派に逮捕、収監されてしまいます。安徽派は安直戦争で敗北し、傅良佐は1922年5月にようやく釈放されました。釈放後、彼は政界から引退し、天津に隠遁しました。

1926年、傅良佐は天津でその生涯を終えました。

参考文献

来新夏ほか『北洋軍閥史 下冊』南開大学出版社、2000年。ISBN 7-310-01517-7。
徐友春主編『民国人物大辞典 増訂版』河北人民出版社、2007年。ISBN 978-7-202-03014-1。
* 劉寿林ほか編『民国職官年表』中華書局、1995年。ISBN 7-101-01320-1。

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