児玉就方

児玉 就方の生涯と功績

概要

児玉就方（こだま なりかた）は、戦国時代から安土桃山時代にかけて活躍した日本の武将であり、毛利氏の家臣として名を馳せました。特に毛利水軍の指揮官としての役割を果たし、数々の戦に参加しました。彼は安芸国の草津城を拠点にし、父である児玉元実の三男として生を受けました。

初期の生涯

永正10年（1513年）、児玉元実の三男として誕生し、兄の児玉就忠の推薦により毛利元就の側近となります。兄は行政の才覚に優れていましたが、就方自身は武の道に励みました。天文5年（1536年）には安芸国の生田城攻めで功績を挙げ、毛利元就から感謝の状を授かるに至ります。

その後も多くの戦に参加し、名を高めていきましたが、天文9年から10年にかけて尼子詮久の襲撃を受けた際、血気に駆られて独断で行動し、元就から戒めを受ける事態もありました。この出来事は彼にとって大きな教訓となったことでしょう。

毛利氏の中核として

天文20年（1551年）に入ると、元就が広島湾を制圧し、川内警固衆の指揮を就方に委任しました。これを機に就方は毛利の作戦を実行する重要な役割を担います。特に、天文24年（1555年）の厳島の戦いでは、川内警固衆を指揮し、勝利に大きく貢献しました。

海戦での活躍

永禄4年（1561年）には門司城の戦いで大友氏との海戦を行い、多くの戦利品を獲得します。首を7つ、生け捕り13名、馬5匹、船8艘という戦果は、彼の勇敢さと戦略的思考を証明するものでした。また、永禄10年から11年にかけての伊予出兵でも積極的に行動し、河野氏の支援を行いました。

終焉と後継

元亀元年（1570年）の尼子勝久討伐では、日本海に進出し、尼子氏の補給船などを捕獲する戦果をあげます。これらの戦歴からも、彼が毛利氏にとって重要な武将であったことが分かります。さらに、毛利氏の施策にも積極的に関与し、周防国での地方行政にも力を入れました。

その後、毛利氏が羽柴秀吉に服従した際も、引き続き毛利水軍を指揮しました。天正13年（1585年）の紀伊攻めにも参加し、天正14年（1586年）6月9日に74歳で死去しました。彼の死後は嫡男である児玉就英が後を継ぎ、父に倣って毛利水軍で活躍しました。

参考文献

• - 新南陽市史編纂委員会編『新南陽市史』（1985年）
• - 舘鼻誠「元就・隆元家臣団事典」
• - 『萩藩閥閲録』巻100「児玉惣兵衛」

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