共に民主党

共に民主党に関する概説

共に民主党（더불어민주당）は、韓国における中心的な中道左派政党であり、特にリベラルな理念のもとで政治運営を行っています。党は2014年に新政治民主連合として結成され、2016年には「共に民主党」へと名称を変更しました。現在のところ、共に民主党は、尹錫悦政権に対する最大野党としての地位を保持しており、国民の力と並ぶ二大政党の一翼を担っています。

党名の変遷

共に民主党の前身である新政治民主連合は、韓国の権威主義政権時代から続く野党勢力の流れを受け継いでいます。党名が現在のものに改称されたのは2015年12月のことですが、その前は新政治民主連合として知られていました。この党の初期の略称はト民主（더민주）で、院外政党の民主党と統合した結果、党名が変更されました。このような名称の変遷は、党の成長と時代の変化を反映しています。

政党の地盤と支持

共に民主党の主な支持基盤は、全羅道と呼ばれる南西部の地域にあり、特に中高年層から高い支持を得ています。以前は安哲秀が率いる国民の党にその地盤を奪われることもありましたが、2017年の大統領選挙では文在寅氏が大勝を収め、2018年の統一地方選挙でも圧勝しました。2020年の総選挙でも全羅道の議席をほぼ独占したことが評価されています。

政策と外交姿勢

共に民主党は、リベラルな鼻に通う政治的な立場を持ちながらも、現実には保守的とも言える側面を持ち合わせています。特に、移民や性少数者の権利に対する態度は、その他のリベラル政党とは異なる場合があります。外交政策においては、韓国の伝統的にはナショナリズムを重視し、日本や中国に対しては批判的な立場を取っていますが、アメリカとの関係強化も目指しています。また、北朝鮮に対してはどちらかといえば親北的な姿勢が見られます。

歴史的経緯と党内紛争

共に民主党は、創設以来数回の党内対立を経験してきました。主に親文在寅派と非主流派との間にはしばしば激しい対立が見られ、特に大統領選挙や地方選挙に際してその傾向が顕著になります。2016年には、崔順実ゲート事件を契機に党の支持が急上昇しましたが、2022年の大統領選挙において李在明が僅差で敗れるなど、一筋縄ではいかない状況が続いています。

現状と今後の役割

2022年5月以降、尹錫悦政権により共に民主党は野党となり、直後の地方選挙では大きな敗北を喫しました。今後は、党の再建や新たな戦略の模索が求められることになるでしょう。特に、支持者の入れ替わりや新たな政策の提案がカギとなると予測されています。共に民主党の未来には、変革と適応が重要なテーマとなるでしょう。

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