力道山からピンク・レディーまで テレビ25年総集編

日本テレビ開局25周年記念番組：懐かしの映像が蘇る

1978年10月5日、日本テレビ系列の『木曜スペシャル』枠にて放送された『力道山からピンク・レディーまで テレビ25年総集編』は、日本テレビ開局25周年を記念した2時間特別番組でした。同番組は、1979年1月1日にも再編集版『かくし芸なんかじゃない!なつかしの爆笑VTR傑作選 テレビ25年総集編・2』として再放送されました。

番組では、日本テレビ開局から四半世紀にわたる歴史を彩った数々の貴重な映像が紹介されました。力道山のプロレス中継から、ピンク・レディーといった人気アイドルの活躍まで、幅広いジャンルの映像が視聴者の懐かしさを誘いました。

司会は、当時日本テレビのアナウンサーだった徳光和夫と福留功男が務め、ナレーターも兼任していました。しかし、番組収録はセットのないスタジオで行われ、徳光と福留以外の出演者は存在せず、彼らの役割は映像に関する解説に留まりました。落ち着いたトーンで、歴史的出来事や番組を振り返る構成だったと言えるでしょう。

放送された映像は、日本のテレビ史を語る上で重要な出来事や、国民に愛された数々の番組を網羅していました。

紹介された主な内容

スポーツ: 力道山のプロレス、日本初のプロ野球ナイター中継（巨人×阪神戦）、ボクシング中継、全国高等学校サッカー選手権大会など
社会: 初の月面着陸、皇太子ご成婚パレード、あさま山荘事件、ダイヤル110番など
ドラマ: 『快傑ハリマオ』、『遊星王子』、『教授と次男坊』、『男嫌い』、『光子の窓』、『ママちょっと来て』、『大阪野郎』、『意地悪ばあさん』など
バラエティ: 『アベック歌合戦』、『明日があるさ』、『シャボン玉ホリデー』、『日曜日だョ!ドリフターズ!!』、『おはよう!こどもショー』、『ロンパールーム』、『巨泉・前武ゲバゲバ90分!』、『コント55号の裏番組をぶっとばせ!』、『なんでもやりまショー』、『コント55号のなんでそうなるの?』など
アニメ: 『巨人の星』、『タイガーマスク』、『黄金バット』、『天才バカボン』、『宇宙戦艦ヤマト』、『ルパン三世』など
青春ドラマ: 『男どアホウ!甲子園』、『これが青春だ』、『飛び出せ!青春』、『おれは男だ!』、『われら青春!』など
音楽: ザ・ビートルズ日本公演
ドキュメンタリー: 『荒野』（1961年放送のカラー単発ドラマ）、『ノンフィクション劇場』（ベトナム海兵大隊戦記）、『日立ドキュメンタリー すばらしい世界旅行』など
ニュース: 『テレビ三面記事 ウィークエンダー』、『金曜10時!うわさのチャンネル!!』など
その他: 『CM博士の大冒険』、『スター誕生!』、『太陽にほえろ!』（殉職シーン）、王貞治の756号ホームランなど

これらの映像は、単に娯楽としてだけでなく、日本の社会や文化の変化を反映するものとして、視聴者に深い印象を与えたことでしょう。番組は、これらの映像を巧みに繋ぎ合わせ、日本のテレビ史を分かりやすく、そして楽しく紹介することに成功しました。

番組のスタッフには、企画に井原高忠、構成に喰始と麻布朝也、演出に斎藤太朗など、当時の日本テレビを代表するスタッフが名を連ねています。制作には東洋現像所（現：イマジカ）ビデオセンターも参加しており、高水準の映像クオリティを支えました。

『力道山からピンク・レディーまで テレビ25年総集編』は、単なる懐かしさだけでなく、日本のテレビの歴史を改めて振り返る貴重な機会を提供した番組と言えるでしょう。そして、その後の日本テレビの正月特番における回顧番組のあり方にも影響を与えたと言えるかもしれません。この番組は、日本のテレビ文化の歴史を理解する上で、重要な資料となっています。

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