勧修寺尚顕

勧修寺尚顕：戦国時代の公卿、その生涯と系譜

勧修寺尚顕（かじゅうじ ひさあき）は、戦国時代の公家であり、公卿として活躍しました。藤原氏北家、高藤流甘露寺家から分かれた勧修寺家の11代当主であり、堂上家の一つとして、名家の家格を有していました。官位は正二位権大納言にまで昇り、その存在感を示しました。

生涯

勧修寺尚顕は、第9代当主である勧修寺政顕の実子として生まれました。室町幕府第9代将軍・足利義尚より一字拝領し、「尚顕」と名乗ることとなります。正室は石清水八幡宮検校・澄清の娘を迎えました。

永正5年（1508年）1月5日には参議に任じられ、公家としてのキャリアを重ねていきます。しかし、天文元年（1532年）には、義弟である能登守護、畠山氏の当主・畠山義総を頼り、動乱の京を離れて能登国（あるいは加賀国）へと移り、出家しました。出家後の法名は泰龍、後に栄空と改めました。

系譜

勧修寺尚顕の父は勧修寺政顕、母は不詳です。養父には勧修寺経熈がいました。

正室は石清水八幡宮検校・澄清の娘であり、実子として内大臣となった勧修寺尹豊がいます。

また、生母が不詳の子女として、左大臣・三条公頼に嫁いだ娘、左京亮・粟屋元隆（初めは住吉大社宮司・国賢）に嫁いだ娘、そして典侍となった勧修寺尚子がいます。

勧修寺家とその影響

勧修寺家は、代々朝廷に仕え、文化、政治の両面で大きな影響力を持っていました。尚顕の代には戦乱を避けて地方に下るという決断をしましたが、その血筋は連綿と受け継がれ、子である勧修寺尹豊の代には内大臣にまで昇り、家格を確固たるものとしました。

勧修寺尚顕の生涯は、戦国時代の公家の生き方の一つの典型を示すものと言えるでしょう。動乱の時代を生き抜き、家を守り、後世に繋げるために、彼は自らの運命を切り開いていったのです。

関連人物

勧修寺政顕：父
勧修寺経熈：養父
勧修寺尹豊：実子
三条公頼：娘婿
粟屋元隆：娘婿
勧修寺尚子：娘

関連項目

勧修寺家
勧修寺尹豊

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