十五社神社

十五社神社の概要

十五社神社は、岐阜県山県市に位置する神社で、かつては郷社、岐阜県独自の社格制度では金幣社に列せられていました。天長3年（826年）、美濃権守の春原五百枝によって社殿が建立され、「天神大明神」として祀られたのが始まりとされています。

御祭神

十五社神社では、以下の15座20柱の神々が祀られています。

天之常立尊
天神七代
国常立尊
国狭槌尊
豊斟渟尊
埿土煮尊・沙土煮尊
大戸之道尊・大苫辺尊
面足尊・惶根尊
伊弉諾尊・伊弉冊尊
地神五代
天照皇大神
天忍穂耳尊
瓊瓊杵尊
彦火火出見尊
鵜葺草葺不合尊
神日本磐余彦尊
若帯彦尊・応神天皇

これらの神々は、天地開闢の際に生成された神世七代から初代天皇に至る皇室の直系の神々、そして源氏の氏神です。そのため、国家安泰、皇室弥栄、家内安全など、人々の幸福を導く神徳を有するとされています。

由緒

社伝によれば、天長3年5月、激しい雷雨の中、天之常立神と天神七代、地神五代の17柱の神々が降臨し、国内守護のためこの地に神社を祀るようにと告げたと伝えられています。また、『美濃国神名帳』に記された山県郡12社の中の「正四位下 裁主明神」であるという説もあります。

室町時代には、土岐頼芸が大桑城の城主となると、石清水八幡宮を勧請し、合祀して「十五社大権現」と改称、以後土岐氏の氏神として保護されるようになりました。元禄14年（1701年）には本殿が改築され（現在の本殿）、文化9年（1812年）には岩倉具選によって「十五社大神宮」と改称されました。

明治5年（1872年）には現在の社名である十五社神社に改称し、村社となりました。昭和19年（1944年）には郷社に昇格しています。

神事

十五社神社では、「湯祓（湯花の神事）」が執り行われます。これは、古くは神前で盟神探湯が行われたという遺風であり、大湯釜を火にかけ、大祓詞を千度誦します。

文化財

十五社神社には、以下の文化財があります。

岐阜県指定文化財
本殿：流造檜皮葺の建築物で、元禄14年に造営されました。
山県市指定文化財
狛犬：越前産の笏谷石で作られた狛犬で、天文9年（1540年）に土岐氏によって奉納されました。
山県市指定天然記念物
逸見杉：目通り5.2mの杉の木で、承久の乱の勲功で大桑郷を治めることとなった逸見重氏が手植えしたと伝えられています。

アクセス

公共交通機関：ハーバス大桑線「四国山香りの森公園」バス停下車、徒歩15分

参考文献

神社本庁調査部編『神社名鑑』、神社本庁、昭和38年

外部リンク

山県市ホームページの該当ページへのリンク'>十五社神社（山県市ホームページ）

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