千歳駅 (北海道)

千歳駅

千歳駅（ちとせえき）は、北海道千歳市千代田町七丁目に所在する、北海道旅客鉄道（JR北海道）千歳線の主要駅です。駅にはH13の駅番号が付与されており、電報略号はチセ、事務管理コードは▲131408となっています。

概要

千歳市の中心部に位置し、市の代表駅としての役割を担っています。停車列車は快速「エアポート」や特急「すずらん」が中心ですが、その他の特別快速や特急列車は当駅には停車せず、一駅隣の南千歳駅での乗り換えが必要となります。札幌駅を発着する普通列車の中には、当駅で折り返す列車が多く設定されています。また、石勝線へ直通する普通列車も発着しています。

駅の高架橋は、利用者の増加に対応するため、また1970年（昭和45年）以前の旧耐震基準で建設されていることから、現在、耐震補強工事が進行中です。

歴史

千歳駅は、1926年（大正15年）8月21日あるいは22日に北海道鉄道札幌線の駅として開業しました。当初は旅客と貨物を扱う一般駅でした。

戦中・戦後にかけて、海軍航空隊や進駐軍に関連する軍用引込線が敷設された時期があります。また、1946年（昭和21年）には恵庭営林署管轄の貯木場へ向かう専用線も設けられましたが、これらは後に廃止されました。

駅舎は過去に二度、火災により全焼するという出来事がありました。1948年（昭和23年）2月に初代駅舎が全焼し、同年12月に二代目駅舎が竣工。しかし、1953年（昭和28年）1月には再び全焼し、翌1954年（昭和29年）4月に三代目駅舎が完成しています。

千歳線の複線化は段階的に進められ、1965年（昭和40年）に恵庭方面、1968年（昭和43年）に美々方面が複線化されました。

長らく地上駅でしたが、千歳市街地の高架化事業に伴い、1976年（昭和51年）に高架化工事が着工。1980年（昭和55年）7月に高架橋が供用開始され、同年10月には四代目となる現在の高架駅舎が開業しました。高架化に合わせて、1980年（昭和55年）4月には貨物、1985年（昭和60年）3月には荷物の取扱いが廃止されています。

1987年（昭和62年）4月1日、国鉄分割民営化に伴い、JR北海道の駅となりました。その後、1998年（平成10年）にはバリアフリー化工事が完了し、エレベーターやエスカレーター、自動改札機などが設置され、利便性が向上しました。

2004年（平成16年）には西口周辺の再整備が進み、ペウレ千歳（現：千歳ステーションプラザ）が開業。これに合わせて駅2階に北改札口と連絡通路が新設されました。2008年（平成20年）にはICカードKitacaの利用が可能になっています。

近年の動きとしては、2016年（平成28年）に旅行センターが営業を終了。2019年（平成31年）には北口に話せる券売機が導入されました。かつては特急「スーパー北斗」の一部列車が停車した時期もありましたが、2021年（令和3年）3月のダイヤ改正により、停車する特急列車は「すずらん」のみに戻っています。2020年（令和2年）10月からは、北口のみどりの窓口が営業を終了し、北口は終日無人となりました。2024年（令和6年）12月には、駅構内信号設備の停電により多数の列車に影響が出る事態が発生しました。また、長年運営されていた駅構内の観光案内所および物産サテライトも2024年1月末に閉所しました。

駅構造

千歳駅は、島式ホーム2面4線を有する高架駅です。南千歳駅から当駅を挟んで長都駅の手前までの区間が高架となっています。線路配置は外側の1番線と4番線が本線となっており、構内には110km/hの速度制限があります。ホームは3階、コンコースは2階に位置し、駅長室などの駅施設は1階にあります。この構造は、建設当時に計画されていた東北新幹線や上越新幹線の駅舎を参考に、新幹線規格を試作する形で設計されたものです。

当駅は終日社員が配置されています。主な設備として、1階南口にはみどりの窓口、自動券売機、指定席券売機、自動改札機、エレベーター、エスカレーターが設置されています。2階北口には自動券売機、話せる券売機、自動改札機が設置されていますが、前述の通り無人となっています。駅舎内には北海道キヨスクが運営するセブン-イレブンが出店しています。

利用状況

2023年度（令和5年度）の1日平均乗車人員は8,840人で、これはJR北海道管内の駅の中では8番目に多い数値です。近年の乗車人員は高水準で推移しており、千歳市の拠点駅としての利用者の多さを示しています。

駅周辺

千歳駅には西口と東口があります。西口側は青葉公園、千歳第一病院、千歳市役所、千歳市消防本部・消防署、千歳警察署といった公共施設への最寄り口です。東口側は青空公園、道の駅サーモンパーク千歳、そしてサケのふるさと千歳水族館へのアクセスに便利です。

再整備事業

千歳市では、2022年度から2024年度にかけて駅周辺の再整備事業を進めています。この事業により、東口広場には学校などの送迎用マイクロバス専用の乗降場が整備されるほか、西口広場には路線バスの新たなロータリーが設置される予定です。これに伴い、東口広場の一部無料駐車場は閉鎖されています。

バス路線

駅周辺からは、北海道中央バス、千歳相互観光バス、道南バス、あつまバスといった各社のバス路線が運行されており、市内各方面や近隣地域へのアクセス手段となっています。

隣の駅

北海道旅客鉄道（JR北海道）
* ■千歳線 ・ ■石勝線（当駅 - 南千歳駅間千歳線乗り入れ）

　南千歳駅 (H14) - 千歳駅 (H13) - 長都駅 (H12)

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