南アフリカ空軍

南アフリカ空軍（SAAF）

南アフリカ空軍（英語: South African Air Force、略称SAAF）は、南アフリカ共和国の空軍組織です。

概要

1920年に創設され、第二次世界大戦、ベルリン大空輸、朝鮮戦争、南アフリカ国境戦争といった数々の紛争に参加しました。朝鮮戦争においては、F-51D戦闘機を埼玉県ジョンソン基地（現：入間基地）に展開させています。

かつては6発の戦術核兵器（18キロトン規模）を装備していましたが、1991年に核弾頭を解体し、核拡散防止条約（NPT）に加盟、1993年には完全廃棄を公式に発表しました。

2023年時点で9,800名の現役兵と850名の予備役兵を有し、106機の固定翼機と84機の回転翼機を装備しています。司令部はプレトリアに所在し、航空部隊は、1個戦闘/対地攻撃飛行隊（JAS 39装備）、1個練習/対地攻撃飛行隊（ホーク装備）、4個輸送飛行隊、1個攻撃ヘリ隊、4個輸送ヘリ隊で構成されています。

しかし、近年は軍事費の不足が深刻化しており、2023年10月時点で保有機の約85％が非稼働状態にあるとされています。さらに、2024年2月には空軍司令部ビルの空調設備が予算不足と整備不良、老朽化により故障し、内部環境が悪化してビルが一時閉鎖されるという事態も発生しています。

保有装備

現役

詳細は割愛します。

退役

退役した装備としては、以下のようなものがあります。

パターソン（英語版） - 南アフリカの飛行士訓練に使用された最初期の機体
ホーカー フューリー
スーパーマリン スピットファイア
ノースアメリカン ハーバード
F-51 - 朝鮮戦争に参加。
カナディア セイバー
ダッソー ミラージュIII - 1962年4月に発注し、同年12月から納入を開始。ミラージュIIICZ×16機、ミラージュIIIBZ/DZ/D2Z×17機、ミラージュIIIRZ/R2Z×8機、ミラージュIIIEZ×17機を導入。一部の機体はチーターに改修されました。
ブラックバーン バッカニア - 1965年にS.Mk50×16機を受領。1991年退役。
アトラス インパラ - MB-326をキット組立ておよびライセンス生産。複座型のMk1は1966年に初飛行し、151機を生産。単座型のMk2は1974年から配備が始まり、100機を生産。
ダッソー ミラージュF1 - 1974年9月から1976年10月にかけて、ミラージュF1AZ×32機、ミラージュF1CZ×16機を導入。1981年11月にアンゴラのMiG-21を1機撃墜、1982年10月にも1機にミサイルを命中させ不時着させていますが、1989年には2機のミラージュF1AZが撃墜されています。退役機の一部はコンゴとガボンに売却されました。
クフィル - クフィルC2/T2（イスラエルの余剰機）を購入し、チーターに改修したとする資料があります。
アトラス チーター - ミラージュIIIの近代化改修機。1986年に公表。
イングリッシュ・エレクトリック キャンベラ
Ju86
アブロ アンソン
ロッキード ベンチュラ
ピアッジオ P166S アルバトロス（英語版）
アブロ シャクルトン - MR-3
DC-4
HS.125 マーキュリーズ
バイカウント781
トランザール C-160
メルリンIV A
セスナ185
AM.3C ボスボク（英語版）
C.4M クードー（英語版）
ボーイング707 - 5機の707-320Bを運用。うち4機は電子戦機兼空中給油機、1機は輸送機として使用されていました。
ウェストランド ワスプ - HAS-1。1990年に退役。
アルエットII
アルエットIII
SA330 ピューマ
シュペルフルロン
R530
R550マジック
AS30

事件・事故等

2012年南アフリカ空軍C-47TP墜落事故

関連項目

デネル・エアロスペース・システムズ
ヴェラ事件
* 空軍の一覧

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