南神城駅

南神城駅：JR東日本最西端の駅

長野県北安曇郡白馬村に位置する南神城駅は、東日本旅客鉄道（JR東日本）大糸線沿線に佇む、同社最西端の駅です。駅番号は16番。周囲は静謐な自然に包まれ、標高の高い場所に築堤上に設けられた、単式ホーム1面1線の地上駅です。

歴史と変遷

南神城駅は1942年（昭和17年）12月5日に国鉄の駅として開業しました。開業当初から旅客営業のみを行い、1975年（昭和50年）6月10日には簡易委託駅となりました。国鉄分割民営化後の1987年（昭和62年）4月1日からは、JR東日本の駅として運行されています。1995年（平成7年）7月3日には、「JR東日本最西端の駅」を示す標柱がホームに設置され、その歴史を刻んでいます。2014年（平成26年）には長野県神城断層地震の影響で営業休止を余儀なくされましたが、信濃大町駅～白馬駅間の復旧により、同年の11月25日に営業を再開しています。

駅舎と設備

駅舎は簡素な造りですが、待合室も備えています。白馬駅が管理する無人駅であり、有人改札口などは設置されていません。ホームからは、周囲の山々の雄大な自然を眺めることができます。駅舎の周辺には、自然林が広がり、静かな環境が保たれています。

利用状況と周辺環境

南神城駅の利用客数は年々減少傾向にあります。長野県統計書によると、2007年度の1日平均乗車人員は36人でしたが、2011年度には21人にまで減少しました。駅周辺は、住宅地から少し離れた高台に位置し、周囲は主に森林に囲まれています。国道148号や、貞麟寺、白馬村南部グラウンド、さのさか観光協会、姫川源流湧水（名水百選）、白馬さのさかスキー場など、いくつかの施設や観光スポットが比較的近隣にあります。

接続路線

南神城駅は、JR東日本大糸線の普通列車のみが停車します。快速列車は通過します。隣の駅は、上り方面が簗場駅、下り方面が神城駅です。かつてはヤナバスキー場前駅もこの区間に存在しましたが、現在は廃駅となっています。

まとめ

南神城駅は、JR東日本の最西端駅というだけでなく、周囲の自然環境と歴史を感じることのできる、静かで落ち着いた雰囲気の駅です。利用客数は少ないものの、地元住民にとって重要な交通拠点であり続けています。その存在は、大糸線の歴史と、白馬村の豊かな自然環境を象徴する一つと言えるでしょう。駅を訪れる際には、周囲の自然も合わせて楽しんでいただければ幸いです。

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