卩部

卩部について

卩部（せつぶ）は、漢字を部首によって分類した一つのグループであり、中国語の辞典である康熙字典に登場する214部首の中で26番目、また、2画の部首の中では20番目に位置しています。卩は、その形状が割り符の象形に由来すると考えられており、古代の甲骨文においては、人が跪く姿を表すものとして「卩」という字は解釈されています。この部首は、特に跪く人に関連する字が多く含まれており、通常は旁（つかい）として、また時には脚の部分に位置づけられることもあります。これにより、「卩」や「⺋」の形を筆画の一部として持つ漢字が分類されています。さらに、卩部には「卯」や「卵」のように、「卩」と直接的な関連性はないものの、筆画上の都合でこの部首に分類される字も存在します。

部首の通称

卩部は、地域によってさまざまな通称が存在します。日本では「ふしづくり」や「まげわりふ」、「わりふ」とも呼ばれています。中国語では「單耳旁（dān ěr páng）」や「硬耳朶（yìng ěr duǒ）」という名称があり、韓国語では「병부절부（byeongbu jeol bu）」といい、これは「兵符の卩部」という意味です。英米では「Radical Seal」として広まっています。これらの名称は、卩部の特徴や由来に基づいており、文化的背景を反映しています。

部首字

卩部に分類される部首字には、「卩」があり、これは「節」にも通じる字です。また、卩部に関連する中古漢語としては、広韻での「子結切」や詩韻の「屑韻」といった言語的要素があります。現代の言語においても、普通話ではピンインが「jié」、注音が「ㄐㄧㄝˊ」やウェード式の「chieh2」となります。広東語では、発音が「zit3」となり、日本語では漢音で「セツ」として知られています。さらに、朝鮮語では「절(jeol)」として音訳されており、「膝の関節」を意味する訓読も存在します。

例字

卩部に含まれる漢字の一例としては、「卩」、「印」、「即」、「卸」、「厀」、「危」、「卷（巻）」、「卯」、「卵」、「卿」、「卫」などがあります。これらの字は、部首の特性を反映しており、卩部に共通するテーマを持っています。

このように、卩部は漢字の重要な部分であり、その由来や関連性を探索することで、より深い漢字の理解を得ることができます。部首や漢字の意味を知ることは、中国語の学習を進める上で非常に有用です。部首の研究は、漢字の文化的背景や文字自体の進化を知る手助けをし、漢字に対する理解を深めることができます。

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