厚賀駅

厚賀駅（廃駅）

厚賀駅は、かつて北海道沙流郡日高町字厚賀町に位置していた、北海道旅客鉄道（JR北海道）日高本線の駅でした。1924年に開業し、2021年に廃止されました。電報略号は「ツカ」、事務管理コードは▲132210でした。

歴史

1924年（大正13年）9月6日：日高拓殖鉄道の佐瑠太駅（後の富川駅）から当駅までの延伸開通に伴い開業。一般駅として営業を開始しました。
1926年（大正15年）12月7日：当駅から静内駅までの延伸開通により中間駅となりました。
1927年（昭和2年）8月1日：日高拓殖鉄道が国有化され、国有鉄道に移管。線路名が日高線に改称され、それに伴い同線の駅となりました。
1943年（昭和18年）11月1日：線路名が日高本線に改称され、それに伴い同線の駅となりました。
1977年（昭和52年）2月1日：貨物・荷物扱いを廃止。同時に出札・改札業務を停止し、旅客業務が無人化されました。ただし、閉塞扱いの運転要員は継続して配置され、乗車券は簡易委託化されました。
1986年（昭和61年）11月1日：日高本線の特殊自動閉塞（電子符号照査式）化に伴う交換可能駅集約に伴い、棒線化されました。同年10月まで運行されていた急行「えりも」の停車駅でもありました。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化に伴い、北海道旅客鉄道（JR北海道）の駅となりました。
1989年（平成元年）：駅舎が改築されました。
時期不詳：簡易委託が廃止され、完全無人化されました。
2015年（平成27年）1月8日：当駅 - 大狩部駅間の高波被害により列車の運行が休止となりました。
2015年（平成27年）2月21日：代行バスの待合場所が駅から駅前の道道208号上に設置されたバス停付近に変更されました。
2021年（令和3年）4月1日：鵡川駅 - 様似駅間の廃止に伴い、廃駅となりました。

駅名の由来

駅の所在地は元々「厚別（あつべつ）」と呼ばれていましたが、西隣の「賀張（がばり）」との境界に駅ができたため、両方の地名の頭文字を取り「厚賀」と命名されました。駅前に市街が形成されるにつれて「厚賀」が地名として定着し、元の地名である「厚別」は消滅しました。ただし、「厚別」の名は現在も日高町と新冠町の境界を流れる厚別川の名称として残っています。「賀張」は現在も地名として存在し、アイヌ語の「カパㇽ（kapar）」（平たい、薄い）に由来すると考えられています。

駅構造

単式ホーム1面1線を有する地上駅でした。ホームは線路の南西側に位置していました。かつては島式ホームと単式ホームの複合型2面2線を有する交換駅であり、互いのホームは構内踏切で連絡していました。駅舎側が1番線、対向側が2番線となっていました。島式ホームの外側1線は行き止まりの側線でした。交換設備廃止後は対向側の線路は撤去されましたが、ホーム前後の線路は湾曲していました。

静内駅が管理する無人駅で、駅舎は構内の南西側に位置しホームに接していました。駅舎は改築されており、木製の窓を持つ木製板張りの外壁が特徴的でした。駅入口の駅銘板は一枚板に駅名が彫刻されたものでした。駅舎横には富川駅と同型のトイレ棟がありました。

かつては駅舎内に売店がありましたが、1993年（平成5年）3月時点では営業していました。駅周辺は落石の多い区間であり、1983年（昭和58年）4月時点では落石予防・早期発見設備が存在していました。

利用状況

乗車人員は年によって異なり、バス代行期間があったため、バスと列車で別々に集計された年もありました。

駅周辺

駅の周辺には材木工場などがあります。

国道235号
北海道道208号比宇厚賀停車場線
日高町役場厚賀支所
門別警察署厚賀駐在所
厚賀郵便局
苫小牧信用金庫厚賀代理店
門別町農業協同組合（JA門別）厚賀支所
ひだか漁業協同組合門別支所厚賀事業所
日高町立厚賀中学校
日高町立厚賀小学校
厚賀漁港
厚別川
* 道南バス「厚賀駅前」停留所

隣の駅

北海道旅客鉄道（JR北海道）

日高本線

清畠駅 - 厚賀駅 - 大狩部駅

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