原市 (上尾市)

埼玉県上尾市原市地区の詳細

原市（はらいち）は、埼玉県上尾市に位置する大字であり、上尾市の南東部に位置しています。ここでは、原市の地理、歴史、文化、交通、教育施設について詳しく解説します。

地理

原市は、主に関東ローム層の台地上に位置し、面積は約3.16平方キロメートルで、上尾市内で2番目に広い地区です。地区内には、自然豊かな原市沼や「原市ふるさとの緑の景観地」があり、北東部を中心に緑が多い地域です。また、綾瀬川断層が直下に存在し、南西部にはかつての見沼の最北端に位置していた湿地帯が広がっています。

市街化区域は芝川沿いの低地と原市沼川周辺を除き、主に住宅地として利用されています。南西部は第一種低層住居専用地域や第一種中高層住居専用地域、北部は第一種住居地域に指定されています。区画整理が実施された地域では街区表示板が設置されていますが、住居表示は未実施の場所もあります。県道5号旧道沿いには市場町の景観が残っており、最北部には三井金属鉱業などの工業地域が広がっています。地区東部には市街化調整区域内に原市台団地や白樺団地などの住宅団地が存在します。

歴史

原市は、江戸時代には武蔵国足立郡吉野領に属する原市村でした。戦国時代には原宿とも呼ばれていました。村名の由来は、隣村の吉野原村（古くは原村）の市が立っていた場所に由来します。江戸時代には旗本領や幕府領、岩槻藩領など、支配者が頻繁に変わりました。

明治時代初期には原市村から原市町となり、1889年の町村制施行により北足立郡原市町が成立しました。1955年には上尾町、平方町などと合併し、新たな上尾町となりました。1958年に上尾町が市制を施行し、上尾市の大字となりました。

文化

原市内には多くの遺跡が存在し、縄文時代の土器片などが発掘されています。また、地区内には市指定文化財である「西尾隠岐守一族累代の墓」や「相頓寺三仏」など、歴史的な文化財が点在しています。

地域コミュニティも活発で、原市花火大会や原市五町夏祭りなどの祭事が開催され、地域住民の交流の場となっています。

交通

原市地区内には、埼玉新都市交通ニューシャトルの原市駅と沼南駅があります。これらの駅を中心に、地域住民の足となる路線バスが運行されています。主な道路としては、国道16号東大宮バイパス、埼玉県道5号さいたま菖蒲線、埼玉県道3号さいたま栗橋線などがあります。

教育

原市地区内には、上尾市立原市小学校、上尾市立原市南小学校、上尾市立原市中学校などの教育施設があります。また、上尾看護専門学校や複数の幼稚園、保育所も所在し、地域の子育てを支援しています。

近年の動向

近年では、原市北部土地区画整理事業などが行われ、都市化が進んでいます。2016年には、原市支所、原市保育所、原市団地保育所が統合された複合施設が落成し、地域サービスの向上が図られています。

原市は、歴史と自然が調和した住みやすい地域として、今後も発展を続けることが期待されます。

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