又部

又部（ゆうぶ）について

又部は、日本における漢字の部首の一つであり、康熙字典の214部首の中で29番目に位置しています。又部は、特に手に関連した形を持つ漢字のグループを示しており、「又」という文字は手を象った形が特徴的です。この字は、古代の字形において「右」を表す役割も担っていました。

字の形と意味

「又」は手の形を基本にしており、他の部首とも深い関わりを持っています。「聿」や「尹」などの漢字に含まれる「ヨ」という部首も同様の由来を持ちます。部首としての「又」は、手に関係する形が見られる漢字を収録しており、例えば「攴」や「殳」は武器を持つ手を、また「廾」は両手で何かを捧げる姿勢を示しています。さらに「寸」は手首からの距離を示すものであり、手の形を基にしたさまざまな表現が見受けられます。加えて、「爪」は爪の先を下向きにさせた形状を表しています。

日本の新字体において、「攴」は「又」に簡略化されているのも特徴的です。また、書体によっては「又」の2画目に筆押さえが付加される場合がありますが、通常はデザインの違いと認識されます。しかし、漢和辞典によってはこの筆押さえの存在が旧字体であることを意味することがあるため、注意が必要です。

部首の名称

各国での又部の呼称は異なります。日本では「また」と称され、韓国では「또우부（tto u bu）」、英語圏では「Radical Again」と呼ばれています。部首字は「又」となります。

音の変遷

又の発音については、中古音では「于救切」として去声に分類され、詩韻では「宥韻」とされます。また、三十六字母では「喩母三等」とされ、現代音においては、普通話でのピンインは「yòu」、注音は「ㄧㄡˋ」、ウェード式では「yu4」となります。広東語では「jyutping:jau6」となり、イェール式では同様です。日本語においては、音は「ユウ（イウ）」（漢音）または「ウ」（呉音）であり、訓は「また」となります。さらに、朝鮮語では音が「우(u)」で訓が「또（tto）」となっています。

典型的な使用例

又部に属する代表的な漢字には、「又」自体をはじめ「叉」「反」「友」「受」「叟」、「収」「双」「取」「叔」「叙」「叛」「叡」「叢」などが含まれます。これらの漢字は、いずれも「又」という部首の影響を受けた字として重要な役割を担っています。

このように、又部は漢字の形状や意味を理解する上で重要な部首であり、さまざまな漢字とその発音に関連する情報を提供します。

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