台北港

台北港の概要

台北港は、台湾北部、新北市八里区に位置する国際商港です。基隆港の補助港として計画されましたが、その面積は基隆港よりも大きく、台湾の物流において重要な役割を果たしています。

この港は、淡水河の河口西側に位置し、台湾海峡に面しています。南には観音山が天然の防波堤として存在し、港の南側には観光地の八仙海岸が隣接しています。東に34海里には基隆港、南に87海里には台中港、西へ134海里には福州港が位置しています。

歴史

1993年に淡水港として第一期工事が始まりました。当初は東部の砂利を北部へ輸送する目的で計画されましたが、後に総合的な商港へと計画が変更され、台北港と改称されました。1995年には、政府の「亜太営運センター計画」の中で、基隆国際商港の補助港として開発することが決定しました。

その後、段階的な工事を経て、港湾機能の拡充が進められました。

1999年：淡水港が「台北港」に改称
2004年：交通部が台北港を基隆国際商港の補助港に指定
2009年：台北港コンテナ保管輸送センターが操業開始

2012年には、台湾港務公司基隆港務分公司の管轄となり、現在に至ります。

港湾施設

現在、台北港には25のバースが稼働しています。

コンテナ埠頭：4バース
石油及び雑貨埠頭：16バース
海巡埠頭：3バース
港勤埠頭：2バース

多くの民間企業が港湾施設の運営に参画しており、石油製品の貯蔵・輸送、自動車物流、ばら積み貨物の取り扱いなど、多岐にわたるサービスが提供されています。

自由貿易港区

台北港には、約93.7ヘクタールの自由貿易港区が設けられています。この区域では、バラ物の貯蔵・輸送、石油製品の貯蔵・輸送、車両物流などが行われています。特に東埠頭地区には、79ヘクタールの広大なスペースが確保されており、活発な経済活動が展開されています。

客船ターミナル

台湾海峡両岸間の直行便開設に伴い、台北港には客船ターミナルも整備されました。2013年には「台北港 - 平潭」航路が開設され、「海峡号」や「麗娜輪」といった高速フェリーが就航しています。

台北港コンテナ埠頭

台北港コンテナ埠頭は、台湾で初めて、かつ最大規模のBOT方式で建設された港湾施設です。2009年3月に正式に稼働を開始しました。

運営は台北港コンテナ埠頭股份有限公司が行っており、長栄海運、萬海航運、陽明海運が出資しています。

関係機関

台北港には、様々な関係機関が設置されており、港湾運営や保安、税関業務など、多岐にわたる業務が行われています。

台湾港務公司基隆港務分公司台北港営業所
財務部関務署基隆税関桃園税関支署台北港出張所
内政部警政署基隆水上警察総隊台北中隊
行政院海岸巡防署台北港海巡基地（建設中）

アクセス

台北港へのアクセスは、主に以下の交通手段が利用できます。

省道：15線、台61線、台61甲線、台64線
バス：三重客運、淡水客運、首都客運の各路線
鉄道：淡海軽軌（計画線）

今後の展望

台北港は、今後も台湾の物流拠点として、更なる発展が期待されています。特に、長期的な開発計画では、海上輸送の需要に対応し、民間投資を促進することで、港湾機能の拡充が図られる予定です。

関連項目

基隆港

参考資料

台北港World Wide Web
* 台北コンテナ保管輸送センター

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