同成会

同成会について

同成会（どうせいかい、旧字体：同成󠄁會）は、大正から昭和時代にかけて活動していた貴族院の院内会派であり、その設立は1919年11月15日にさかのぼります。この会派は、元々の構成メンバーが勅選議員と多額納税議員から成り立っており、非常に特異な存在となっていました。

1919年に男性の貴族議員のグループが合同して公正会を設立した際、既存の会派に強い影響を及ぼしました。この瞬間、特に土曜会や第一次無所属が大きな打撃を受け、会派存続の危機に直面しました。そのため、土曜会に属していた14名の議員は11月15日、土曜会を解散し、そのまま新しい会派である同成会を結成しました。わずか10日後には、第一次無所属15名と純無所属の2名も加わり、同成会は成立したのです。

同成会の特筆すべき点は、会派に参加した全員が非華族であったことです。具体的には、勅選議員23名と多額納税議員7名が在籍しており、初期メンバーに侯爵が1名いたものの、実質的には貴族から離れた集団でした。さらに、憲政会に賛同していた伊沢多喜男と江木翼の指導の下、民政党の別働隊的な役割を果たしていました。

政治的な動向において、同成会は政友会の最大会派である研究会との連携が強まると、茶話会や公正会と連携し、反政友会研究会連合の「幸三派」と呼ばれる組織を形成しました。この名称は、これら三つの派閥が同じ事務所を持つ「幸倶楽部」に由来しています。しかし、茶話会と第二次無所属が合同し、同和会を結成すると、親民政党系の議員たちは次々と同和会に籍を移し、その結果、同成会の議員数は最盛期でも35名を超えることはなく、大抵は20名台での活動にとどまりました。

それでも、同成会は貴族院が廃止されるその時まで存続し、幣原喜重郎が首相を務めた幣原内閣では同和会とともに事実上の与党として機能していました。このように、同成会は時代の流れの中で独特な立ち位置を確保しながら政治活動を展開した会派であったと言えます。

結論

同成会は、貴族院の中で非華族メンバーによって構成された唯一の会派として、特異な道を歩んできました。様々な政治勢力と連携しながらも、十分な議席数を確保できなかったものの、貴族院成立の重要な要素として機能していました。このような背景から、同成会は日本の政治史の中でその存在感を示してきたのです。

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