和泉村 (福井県)

和泉村（いずみむら）

和泉村は、かつて福井県大野郡に存在した村で、奥越前地域に位置し、岐阜県との県境に接していました。山々に囲まれた自然豊かな地域であり、九頭竜川が村の中央を貫流していました。

地理

和泉村は、岐阜県境に近い山岳地帯に位置し、九頭竜川が村を東西に流れていました。村内には九頭竜ダムがあり、豊かな水資源にも恵まれていました。この地理的条件が、和泉村の生活や文化に大きな影響を与えていました。

隣接していた自治体

和泉村は以下の自治体と隣接していました。

福井県大野市
岐阜県郡上市
岐阜県関市
岐阜県本巣市

歴史

江戸時代

江戸時代には、和泉村は美濃国の郡上藩領に属していました。この歴史的な背景から、福井県の他の地域とは異なり、和泉村では東海東山方言の美濃弁の影響が色濃く残っていました。

合併問題と越境合併

当初、同じ大野郡の石徹白村との合併も検討されていましたが、石徹白村は岐阜県郡上郡白鳥町（現：郡上市）との越境合併を選択しました。石徹白村は、九頭竜川の流域で繋がりが深く、地理的にも和泉村側の方が険しくなかったものの、冬季の交通事情から岐阜県側との合併を選んだ経緯があります。

雪崩災害

1936年2月2日には、中竜鉱山で雪崩が発生し17名が亡くなるという痛ましい事故がありました。同日には、下穴馬村の中立亜鉛工場でも雪崩が発生し、同様に17名の犠牲者が出ました。

沿革

1956年9月30日 - 下穴馬村と上穴馬村が合併し、和泉村が発足しました。
1958年10月14日 - 石徹白村の一部（三面、小谷堂）を編入しました。
1986年4月1日 - 過疎地域振興特別措置法の追加指定を受けました。
2005年11月7日 - 大野市に編入され、和泉村は廃止となりました。

行政

合併直前の村長は、山本一郎氏でした。

経済

産業

和泉村では、ワラビやゼンマイなどの山菜、アユ、コイ、イワナ、マスなどの魚が名産品でした。豊かな自然が、これらの産物を育んでいました。

産業別人口（2005年国勢調査）

第一次産業：67人
第二次産業：77人
第三次産業：237人

姉妹都市・提携都市

愛知県岩倉市と1996年9月30日に友好都市提携を結んでいました。

健康

2005年の国勢調査によると、和泉村の平均年齢は49.1歳でした。村内の医療機関は和泉村診療所のみで、医師も一人しかいませんでした。

教育

小学校

和泉村立朝日小学校

中学校

和泉村立和泉中学校

交通

鉄道路線

村内にはJR西日本越美北線が通っており、九頭竜湖駅が中心駅でした。和泉村は、合併するまで最も人口が少ない鉄道駅のある市町[[村]]でした。

バス路線

九頭竜湖駅を拠点に、村営バスが3路線運行されていました。冬季を除き、平日は越前大野駅まで乗り入れていました。

道路

高規格幹線道路：中部縦貫自動車道 油坂峠道路
一般国道：国道158号
都道府県道：岐阜県道・福井県道127号白山中居神社朝日線、福井県道174号上大納下山線、福井県道230号大谷秋生大野線

娯楽

和泉劇場（映画館）

郵政・通信

市外局番

全域が0779であり、勝山市、大野市、福井市の一部と同一エリアでしたが、旧美山町域へ通話する際は市外局番が必要でした。

地上波テレビ放送

村内では、共同受信施設を通じて中京広域圏のテレビ局を視聴できましたが、一部の住民からはNHK[[岐阜放送局]]などの受信を希望する声もありました。

名所・旧跡・観光スポット

名所・旧跡

白竜神社
白馬洞（鍾乳洞）

観光スポット

九頭竜川川下り
福井和泉スキー場
九頭竜スキー場
IZUMIクロスカントリースキー場
九頭竜国民休養地
アドベンチャーランド中竜（中竜鉱山跡地）
九頭竜湖温泉

祭事・催事

新緑まつり（5月ごろ）
紅葉まつり（10月末）
かまくらまつり（冬）

出身有名人

清水國明（タレント、ミュージシャン「あのねのね」）
橋本真由美（BOOK OFF取締役会長、清水國明の実姉）

参考文献

『市町[[村]]名変遷辞典』東京堂出版、1990年

脚注

関連項目

和泉ケーブルネットワーク
福井県の廃止市町[[村]]一覧

外部リンク

住民振興室 - 大野市
* 和泉村ホームページ（2005/10/11アーカイブ） - 国立国会図書館Web Archiving Project

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