国際バルク戦略港湾

国際バルク戦略港湾について

国際バルク戦略港湾（こくさいバルクせんりゃくこうわん）とは、日本国内におけるばら積み貨物の輸入を効率的に行うために整備された特別な港湾を指します。これらの港は、国土交通大臣により指定され、大型船を受け入れるための専用の港湾機能が整っています。その目的は、安定的かつ低コストでの輸入を実現し、物流の円滑な流れを促進することです。

この港湾では、まず大型船が直接入港し、その後、内航フィーダー船を使用して、全国の他の港へと貨物が運ばれます。この方式により、効率的な海上輸送網が形成され、貿易の促進と、国全体の物流コスト削減が期待されています。

港湾の整備内容

国際バルク戦略港湾では、様々な貨物に対応できるよう、港湾機能の整備が特に重要視されています。穀物の輸入の場合、パナマックス級以上の船が入港できるようにするための港湾弾性が必要です。一方で、鉄鉱石の輸入には、非常に大型のVLOC級船、一方石炭（一般炭）はケープサイズ級の船舶が取り扱われます。これに対応するため、岸壁や泊地、航路などのインフラを整えています。

さらに、民間視点を取り入れた運営体制の構築が進められ、これにより効率的な物流が実現されることが目指されています。また、船舶の運航に関する制限を緩和し、関連する港湾や企業との連携を強化することで、全体的な物流効率の向上が図られています。

施行の歴史

2018年11月23日、釧路港が国際バルク戦略港湾の第一号港として運用を開始しました。特に水深14メートルの埠頭が整備され、大型船の入港が可能となっています。その後、2024年4月には、釧路港に設置された穀物専用のアンローダーポータリンク（荷役機器）が本格運用を開始する予定です。これにより、穀物の輸入がさらにスムーズに行えるようになります。

指定されている港湾

以下の港湾が、国際バルク戦略港湾として指定されています。

• - 穀物: 鹿島港、志布志港、名古屋港（清水港・田子の浦港）、水島港、釧路港
• - 鉄鉱石: 木更津港、水島港、福山港
• - 石炭: 徳山下松港・宇部港、小名浜港

国際バルク戦略港湾は、食糧や資源、エネルギーなどの安定的かつ安価な輸入を促進するために、重要な役割を果たしています。日本の経済や貿易において、この港湾の存在は不可欠と言えるでしょう。

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