土御門晴榮

土御門 晴栄について

土御門晴栄（つちみかど はれなが）、旧字体では晴榮は、1859年6月30日に生まれ、1915年10月16日に亡くなった日本の陰陽師であり政治家です。彼は正三位を贈られ、爵位は子爵です。幼名は和丸で、もともとの姓は錦織でした。

生い立ちと家系

晴栄は、公家の錦織久隆の次男として誕生しました。彼は安土桃山時代の土御門家の久脩から、女系を通じて1回経た末裔でもあり、江戸時代中期の当主である泰福の末裔でもあります。錦織家は半家の家格であり、父の久隆は刑部卿を務め、廷臣八十八卿列参事件にも関与していました。その後、彼は公家である土御門晴雄の三女と結婚し、婿養子に入りました。

土御門家は、天文や暦道、陰陽道を家業としており、晴雄は陰陽頭や民部卿といった役職をつとめていました。明治維新により幕府の天文方が廃止される際、晴雄は朝廷に提言してこの権限を返還させることに成功しました。

家督継承と陰陽道の変遷

1869年、晴栄は養父である土御門晴雄の死去に伴い、土御門家の家督を引き継ぎました。しかし、翌年には天社禁止令が布告され、陰陽師の免許が禁止されることにより、家業に大きな影響を及ぼしました。

陰陽寮が廃止された後、天文暦道は大学校の下に設置された天文暦道局に移管され、晴栄は新政府から天文暦道御用掛を命じられました。しかし、その後東京への本局の移転により、京都の土御門家はその出先機関として扱われ、最終的には編暦に関する権限をすべて失いました。

政治家としての活動

明治維新後、晴栄は堂上公家として華族に列し、1884年には子爵に叙されました。その後、1900年に貴族院議員に選出され、以降3期にわたって議員として活動しました。最初の任期は1900年6月21日から1904年7月9日まで。また、1908年と1911年にも当選し、再選を果たすなど、政治の場でも影響力を持つ人物となりました。

晴栄は結婚後も政治活動を続け、晩年には子爵冷泉為柔の長女を妻に迎え、さらには子爵松平信正の次男を婿養子として受け入れました。土御門家の家督と爵位は結局、この婿養子である晴行が引き継ぐこととなりました。

略年譜

• - 1859年（安政6年） - 誕生
• - 1870年（明治3年） - 天文暦道御用掛
• - 1900年（明治33年） - 貴族院子爵議員補欠選挙当選
• - 1908年（明治37年） - 貴族院子爵議員補欠選挙当選
• - 1911年（明治44年） - 第四回貴族院子爵議員選挙当選
• - 1915年（大正4年） - 死去

栄典

晴栄は1884年に子爵に叙され、その後1894年に従四位、1915年に贈正三位を受章しました。

家族・親族

晴栄の家族は彼自身を含む多くの公家や陰陽師が関与しています。養祖父の土御門晴親も公家であり、父の錦織久隆や養父の土御門晴雄も陰陽師として活動していました。また、岳父の冷泉為柔は宮内官僚として知られています。

土御門晴善という養孫は農学者や政治家として活躍しており、土御門家はその後も続いていく影響力を持つ一族となりました。

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