地崎宇三郎 (三代)

地崎宇三郎の経歴と業績

地崎宇三郎（ちざき うさぶろう、1919年7月21日 - 1987年11月11日）は、日本の政治家および実業家であり、旧名は九一。北海道札幌市生まれで、学歴としては旧制小樽中学校を卒業後、立命館大学の経済学部に入学したが、中退している。

地崎工業の成長

彼は、北海道の代表的なゼネコンであった地崎工業の前身である株式会社地崎組の3代目社長として知られる存在である。地崎宇三郎は、1943年に父である2代目の宇三郎から社長のバトンを引き継ぎ、1973年に社名を地崎工業へと改称した。また、1981年には長男の地崎昭宇に社長の地位を譲った。

政治活動と選挙

地崎は、1947年の第23回衆議院議員総選挙に出馬したが、選挙戦途中で辞退することとなった。1963年には第30回衆議院議員総選挙において旧北海道1区から立候補し、見事当選を果たした。彼の当選同期には後の総理大臣となる小渕恵三や橋本龍太郎など、多数の政治家が名を連ねている。

自民党に所属し、1969年には石田博英、宇都宮徳馬、山口敏夫らと共に石田派を結成したが、1971年には三木派に合流した。1979年には自民党内での人事抗争、「四十日抗争」において福田赳夫を推す三木武夫とは異なり大平正芳に票を投じたため、三木派を離脱することになった。その後、成立した第2次大平内閣では運輸大臣に就任した。彼は1983年の政界引退までの間、連続して7期当選を果たした。

地崎が道連会長在職中に引退を発表したことが、後の中川一郎の自殺や、1983年の北海道知事選挙における日本社会党推薦の横路孝弘が敗北した一因とも言われている。

その他の活動

彼は政治家としての活動の他にも、北海タイムスの会長や日刊スポーツ北海道本社の社長、さらには学校法人成徳学園や札幌大学の理事長を務めるなど、多方面での役割を果たした。また、北海道テレビ放送の取締役も兼任していた。

趣味と私生活

地崎は、ゴルフや囲碁、読書、さらには少林寺拳法など多岐にわたる趣味を持ち、特に酒を愛していた。無類の酒豪であり、焼酎を好んで飲んでいたという。また、彼はピカソの絵も好んで鑑賞していた。

最期と受賞歴

1987年11月11日、腎不全のために68歳でこの世を去った地崎宇三郎。その功績は称えられ、1975年には藍綬褒章、1987年には従三位勲一等瑞宝章を受章し、さらに1988年には北海道開発功労賞も受賞している。彼の人生は、多くの人々に影響を与え、北海道人たちの記憶に残り続けている。

関連資料としては、日外アソシエーツの『現代政治家人名事典』において、彼の詳細な経歴を確認することができる。

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