塩沢清宣

鹽澤清宣の生涯と業績

鹽澤清宣（しおざわ きよのぶ）は、1892年2月19日に長野県で生まれる。彼は日本陸軍の中将として名を馳せ、1969年7月18日に逝去した。彼の軍歴は、若き日の陸軍士官学校卒業から始まり、歩兵連隊の各職務を歴任する中で、特に日中戦争における活動で知られている。

軍人としての出発

1914年5月、鹽澤は陸軍士官学校第26期を卒業し、同年12月には歩兵少尉として歩兵第30連隊に配属された。その後、彼は1925年に陸軍大学校を卒業し、歩兵第30連隊の中隊長を務める。

参謀本部での役割

1926年、鹽澤は参謀本部に配属され、様々な役職を歴任する。参謀本部員としての彼の職務には、北平（現在の北京）への出張、さらには中国政府への応聘も含まれていた。1937年には、歩兵大佐として歩兵第18連隊の指揮官に就任するが、すぐに関東軍司令部の職務に転任した。

日中戦争への従軍

同年12月、鹽澤は中支那方面軍司令部に配属され、日中戦争に従軍する。彼は中支那派遣軍特務部員として建設課長を務め、興亜院の政務部第2課長を経て1940年には陸軍少将に進級する。この時期、彼の役割は、戦局に対する地政学的な影響力を高めることに寄与した。

戦中の重要な役職

1940年4月、彼は興亜院華北連絡部次長に就任し、さらに大東亜省特命全権公使として北京に駐在することになる。1943年には陸軍中将に昇進し、1944年からは第119師団の指揮を執る。ここでは満州に駐屯し、ソ連軍と交戦状態にあったが、終戦を迎えた。

戦後の苦難

終戦後、鹽澤はシベリア抑留の苦境に立たされる。1948年1月31日には公職追放の仮指定を受け、1956年にようやく復員する。その後、彼は1946年にGHQの調査に協力した田中隆吉の報告から、阿片の取引に関与していたとされる。

晩年の活動

戦後の政治状況の中で、鹽澤は1968年3月から死去まで、日本郷友連盟の会長として活動を支持し続けた。

栄典

彼の業績は評価され、1943年12月には中華民国から一級同光勲章を授与された。このように、鹽澤清宣の人生は、日本の歴史における軍人の姿を象徴するものであり、複雑で多面的な戦争の影響を物語っている。

彼の軍歴は、華北での連絡部としての任務や戦中の重要な役職で成り立っており、戦後の公職追放を経て、再び日本の歴史の中に名を刻むことになった。

もう一度検索