夢のハワイで盆踊り

映画『夢のハワイで盆踊り』について

『夢のハワイで盆踊り』は、1964年に公開された東映製作の青春映画です。舟木一夫と本間千代子が主演を務め、ハワイを舞台にしたロマンチックな物語が展開されます。

あらすじ

物語は、舟木一夫演じる大学生の舟田夏夫と、本間千代子演じる風間美代子が、同じ大学のクラスメートという設定で始まります。二人はハワイでのロケーション撮影を通じて親しくなり、恋に落ちていきます。しかし、その裏では様々な出来事が起こり、物語は思わぬ方向に進んでいくことになります。

キャスト

舟木一夫 - 舟田夏夫
本間千代子 - 風間美代子
高橋元太郎 - 高木源一郎
堺正章 - 松井正也
加藤治子 - 舟田静江
笠智衆 - 遠山剛造
高見理紗 - マリ・スミス
浜田たえ子 - さくら
コロムビア・ローズ - コロムビア・ローズ
北龍二 - 風間完二
風見章子 - 風間友子
桂伸治 - 松井徳兵衛
山本緑 - 松井たみ
大村文武 - 立花宏
ロイ・ジェームス - 司会者

スタッフ

製作: 大川博
監督: 鷹森立一
企画: 辻野力禰（辻野力弥）・登石雋一・坪井久智
脚本: 長谷川公之・山本英明
撮影: 山沢義一
音楽: 船村徹
美術: 北川弘
録音: 渡辺義夫
照明: 桑名史郎
* 編集: 長沢嘉樹

製作の背景

本作は、舟木一夫と本間千代子の青春コンビによる第二弾として制作されました。前作『君たちがいて僕がいた』のヒットを受け、東映は二人の人気にあやかる形で、初の海外ロケを敢行しました。しかし、このハワイロケが、後の東映の労働争議の火種になったという興味深いエピソードも残っています。

青春路線の終焉

東映は本作の成功を受け、同じコンビでの第三弾を構想していました。しかし、舟木側のギャラアップ要求がきっかけで、東映内部のスターたちの不満が噴出。結果的に、舟木と本間のコンビは本作で解消され、東映の青春映画路線も短期間で終わりを迎えました。

興行成績と評価

映画は公開当時、ヒットを記録しましたが、映画史に残る傑作として語られることは少ないようです。しかし、当時の東映が青春映画路線を模索していたという点で、映画史的に重要な作品と言えるでしょう。

作品のその後

本作の後、本間千代子は西郷輝彦とのコンビで青春映画に出演しますが、東映は不良性感度映画路線へと大きく舵を切ります。その結果、本間千代子の出番は減少し、彼女は東映を去ることになります。本作は、東映の青春映画路線の幕切れを象徴する作品とも言えるでしょう。

その他

本作は、映画と同時期に主題歌も発売され、こちらもヒットしました。また、ハワイでの盆踊りのシーンは、当時の日本人の異文化への憧れを象徴しているとも言えます。

まとめ

『夢のハワイで盆踊り』は、1964年という時代を象徴する青春映画であり、当時の映画界の裏側を垣間見ることができる作品でもあります。映画ファンだけでなく、昭和の文化に興味がある方にとっても、一度は見ておきたい作品と言えるでしょう。

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