大久保教寛

大久保教寛

大久保教寛（おおくぼ のりひろ）は、江戸時代の旗本であり、後に駿河松長藩の初代藩主となった人物です。彼は荻野山中藩大久保家の初代でもあります。

経歴

明暦3年（1657年）、相模小田原藩主・大久保忠朝の次男として生まれました。元禄5年（1692年）4月14日には、小姓組番頭に任じられ、2000俵取りとなります。同年12月18日には、従五位下、長門守に叙任されました。元禄10年（1697年）には、安房長狭郡に所領を与えられています。

元禄11年（1698年）に兄の大久保忠増が本家小田原藩の家督を継ぐと、兄から駿河・相模国内で6000石を与えられました。元禄12年（1699年）1月11日には書院番頭に任じられ、閏9月28日には側用人に任じられました。宝永3年（1706年）10月15日には西の丸若年寄に任じられ、駿河富士郡などに5000石加増の1万1000石を領したため、大名・駿河松長藩主となりました。

宝永6年（1709年）1月10日には、若年寄に任じられます。享保3年（1718年）3月3日には、さらに相模大住郡などにおいて5000石を加増され、1万6000石を領する大名となりました。享保15年（1730年）11月27日、家督を長男・教端に譲って隠居しました。

元文2年（1737年）12月17日に死去。享年81。

系譜

父母
大久保忠朝（父）
村越氏 - 側室（母）
正室
米津政武の娘
子女
大久保教端（長男） - 生母は正室
大久保教平（四男）
伊東長丘正室
水野忠英正室のち大久保教明正室

大久保教寛は、旗本から大名へと昇りつめた人物であり、その経歴は江戸時代の社会における身分制度や出世のあり方を物語る一例と言えるでしょう。彼の家系は、その後も幕府の要職を歴任し、江戸時代の歴史に名を残しました。

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