大分ケーブルネットワーク

大分ケーブルネットワーク株式会社（OCN）について

大分ケーブルネットワーク（Oita Cable Network Co.,Ltd・略称：OCN）は、大分県大分市のうち明野団地とその周辺地域をサービスエリアとするケーブルテレビ局です。

概要

OCNのルーツは、1960年代に大分県住宅供給公社が中心となって造成された明野団地地区における共同受信設備です。難視聴対策と受信拠点の集約を目的として、法令に基づきケーブルテレビ事業化した明野ケーブルテレビが、OCNの出発点となりました。しかし、平成時代に入り、大分市全域をカバーする都市型ケーブルテレビ局である大分ケーブルテレコム（OCT）が開局したことで、OCNは事業を維持するために団地周辺地域へとエリアを拡大しました。そのため、OCTの大分市内エリアには、OCNのサービスエリアが存在する空間が生じることとなりました。

デジタル放送においては、OCNはOCTや県内の同業他社と協調路線を取り、配信会社である大分県デジタルネットワークセンター（DNC）の設立に参加し、DNCから番組の配信を受けています。また、地理的な条件から県外の電波を受信しやすい環境にあったため、アナログ放送時代には区域外再放送も積極的に行っていました。しかし、TXN系列のテレビせとうち・岡山局はTVQ九州放送・北九州局の開局により、ANN系列の広島ホームテレビ・呉局は大分朝日放送・大分局の開局により混信障害が生じるようになったため、これらの放送局の再送信は中止されました。さらに、テレビの完全デジタル化に伴う取り決めにより、山口県と愛媛県の民放も再送信できなくなりました。福岡民放5社のデジタル波再送信についても、総務大臣裁定によってようやく実現したという経緯があります。

電気通信事業法における電気通信事業（インターネット）の事業区分は、共同受信設備から出発したという経緯から、OCNは大分市外で事業展開していないため、「営利届出事業者」となっています。

沿革

1985年（昭和60年）6月 - 明野ケーブルテレビ設立。
1987年（昭和62年）5月 - 当時の郵政省から放送事業認可を受ける。
1991年（平成3年）頃 - テレビせとうちからTVQ九州放送に再送信局を切り替え。
2005年（平成17年）5月 - 福岡放送とテレビ西日本の再送信開始。
2011年（平成23年）7月 - テレビ完全デジタル化により福岡以外の他県波再送信終了。

サービスエリア

総務省が公表しているPDF文書に詳細な情報が掲載されています。この文書は、総務省がテレビ完全デジタル化に際し、法令に基づき難視対策として各ケーブルテレビ事業者に地元のNHKと民放を再送信するよう義務付ける制度において、その対象とする地域を各社ごとに示したものです。OCNは事業エリアが狭いため、対象地域が具体的に示されています。

主な放送チャンネル

地上波系列別再送信局は以下の通りです。

区域外再放送を行っていたRKB毎日放送と九州朝日放送については、大分県内に同系列のOBSとOABがあり番組内容が重複するネット番組も多数あることから、協議の結果、2016年 3月31日をもって配信（再放送）を終了しました。他の在福3局についてはTOSがクロスネットであることを考慮して、引き続き配信を継続しています。

テレビ局:

斜字は配信終了。
アナログで斜字になっていない局は「デジアナ変換」対象。
※は別に視聴契約が必要なオプションチャンネル。

デジタル放送はDNCから配給を受けており、システムはi-HITSを使用しています。

TXN系列は当初岡山県のテレビせとうちを再配信していましたが、TVQ開局後は時間を置いて切り替えられました。同じチャンネルでTVQ北九州局が送信されていたこともあり、混信の影響がありました。

福岡民放5局の地上デジタル放送は当初試験放送として行われ、後に地デジパススルーに移行しました。受信点はDCNが別府市鶴見岳に設けた共同受信施設であり、そこで北九州局（皿倉山）の電波を受信していますが、時折韓国からのテレビ電波による混信で画像の乱れが生じ、一時的に視聴できなくなることがあります。

外部リンク

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