大分県道52号別府庄内線

大分県道52号別府庄内線：別府から由布院への道

大分県道52号別府庄内線は、大分県別府市を起点に由布市庄内町に至る主要地方道です。別府市中心部から由布院へと続くこの路線は、歴史と自然が織りなす美しい景観を有し、観光客にも親しまれています。

歴史と概要

1993年、それまでの別府湯布院線、東山庄内線、東大津留別府線、東長宝西線の一部を統合する形で、別府庄内線として主要地方道に指定されました。翌年には路線認定を受け、現在に至ります。

別府市楠町を起点に、由布市庄内町の由布市庄内庁舎前交差点（国道210号交点）に至る、全長約20キロメートルに及ぶ路線です。別府市街地では、国道10号や大分県道216号別府湯布院線と交差し、さらに別府市南立石では大分県道・熊本県道11号別府一の宮線と重複区間があります。

山間部では、傾斜のきつい区間も存在し、ドライバーは注意が必要です。しかし、その一方で、別府ロープウェイ、由布川峡谷といった雄大な自然景観を楽しむことができます。また、少し足を延ばせば、志高湖や神楽女湖といった観光スポットにもアクセス可能です。

別府の街と歴史的道路

起点となる別府市楠町は、流川通りと呼ばれる地域に位置します。流川通りは、1871年の別府港開港以来の歴史を持つ古くからの繁華街で、地下化された川の名残から名付けられました。現在も、名残橋の一部が残っており、当時の面影を伝えています。

かつて、この流川通りから霊泉寺（鶴見地獄）に至る区間は、1921年に開通した「地獄循環道路」の一部を構成していました。この地獄循環道路は、別府の観光発展に大きく貢献した歴史的道路であり、現在もその一部が県道52号線に含まれています。

沿線スポットと施設

別府庄内線沿線には、多くの観光スポットや施設があります。別府市では、別府亀の井ホテル、別府公園、ビーコンプラザ、明豊中学校・高等学校などがあり、由布市に入ると杉の井ホテル、由布市役所庄内庁舎などが立ち並んでいます。教育施設では、かつて存在した別府市立山の手中学校(2021年閉校)も沿線にありました。

また、交通の要衝として、日豊本線、久大本線と交差しており、JR九州久大本線小野屋駅も近接しています。さらに、大分県立由布高等学校や大分県立由布支援学校といった教育機関も沿線にあります。

道路状況と施設

路線全体では、比較的良好な状態を保っています。しかし、山間部では、狭隘区間や急カーブなども存在します。主な道路施設として、板地橋（別府市）、亀の甲橋（大分川、由布市）、畑田トンネル（由布市、延長193m）などがあります。

畑田トンネルは、2005年に竣工した比較的新しいトンネルで、山間部の通行を円滑化しています。

まとめ

大分県道52号別府庄内線は、別府市の活気あふれる街並みから、由布院の自然豊かな風景へと続く、変化に富んだ路線です。歴史的背景、自然景観、そして沿線施設など、様々な要素が組み合わさり、魅力的なドライブコースとなっています。この道路を旅することで、大分の歴史と文化、そして美しい自然を満喫できるでしょう。

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